芸能

ムーディ勝山の元相方・梶つよし、香川でスター級の活躍ぶり

香川で大活躍する梶つよし(吉本興業のHPより)

 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回はお笑い芸人・ムーディ勝山の元相方・梶つよし(38才)の今について。

 * * *
「みんな、梶のことが大好きやから、香川まで梶に会いに行くんです」とはNON STYLE石田明の言葉だ。

「梶」とは、香川県の「住みます芸人」、梶つよし(剛改め)のこと。「誰?」と思う方も多いだろうが、旧コンビ名が「勝山梶」「アイスクリーム」だと聞けば、お笑いズキ、芸人ズキなら思い出すことだろう。

 そう、吉本興業のいわゆる「闇営業問題」で謹慎していたムーディ勝山の元相方だ。

 ムーディ勝山は、「右から来たものを左へ受け流すの歌」を引っ提げ、『エンタの神様』(日本テレビ系)などで人気を博し、全国区に。程なくして「実は相方がいるらしい」というウワサが広まり、『エンタ~』を始め、「ムーディのバーター」として梶は何本かのバラエティー番組に出演した。

 だが、「右から~」の着うたダウンロードで2億円以上の売り上げを誇ったり、大物女優の結婚披露宴中継でも同曲を歌ったムーディの「歌」を聴きたい視聴者にとって、漫才の相方・梶は「お呼びじゃない」存在であり、究極の「じゃない方芸人」だったのである。

◇売れたムーディが浴びせた“ひどい言葉”

 当時、ムーディが梶に対し、上から目線で、日夜ひどい言葉を投げかけていたことは、2016年10月31日にオンエアされた『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系)3時間SPにて明らかになった。

「俺のおかげでお前も食えてるから、もっと俺に感謝しろ」「俺が出ている番組は全部見ろ」「お前は俺を引き立たせるために地味な衣装にしろ」「俺はウケるけど、お前何すんの?」

 相方をとことん見下し、コンビ名を「勝山梶」から「アイスクリーム」に改名するも、「まるで捨てるかのように」コンビを解散してしまった過去を告白したムーディ。

 その『しくじり先生』には、コンビ解散後、故郷・香川県の「住みます芸人」となり、地元密着型の芸人としてレギュラー番組を多数持つ売れっ子になっていた梶つよしの活躍ぶりが紹介された。

 冒頭のNON STYLE石田の言葉でもわかるように、「愛されキャラ」であり、人格者でもある梶は、かつて自分をボロクソにこき下ろした相方を地元(香川)の番組に積極的に招くなどして、その結果、コンビの関係が修復されたことも紹介された。

「そういえば、梶さんが勝山さんのことを悪く言っているのを一度も聞いたことがない」と平成ノブシコブシの吉村崇が振り返った。相方からボロ雑巾のように扱われても、仲間に愚痴の一つも言わなかった梶。『しくじり先生』オンエア直後、勝山は「梶さんが地元の仕事に声をかけてくれたおかげで、今2人で仕事をすることができています。感謝しかありません。梶さんに追いつけるように頑張ります」とツイートしている。

 私は件のNON STYLE石田の紹介で、梶とはプライベートで何度も会っている。2011年4月からスタートしていた「住みます芸人」プロジェクトの最初のメンバーとして吉本の社員から香川へ行くことを勧められた梶だったが、「まだ東京でお笑いをしていたくて」断ったことも知っていた。

 だが、翌年の1月、梶は故郷・香川の「住みます芸人」になる。理由は、父親の体調不良。梶の妹さんが泣きながら「もう芸人を辞めて帰ってきてほしい」と電話で訴えてきたことで「一瞬で決めました」とのことだった。

 一度は断ったので言いづらかったそうだが、「社員さんに相談したら快く引き受けてくださった」ということで晴れて「住みます芸人」となったのである。

◇多くの芸人たちが梶の元へ

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン