1996年10月5日 群馬県・草津白根山 噴火警戒レベル2のため、山頂の湯釜を中心に半径1km圏内は通行規制中。

 半世紀以上にわたって数々の山に登ってきましたが、この景色を目にした瞬間は息をのみました。白根山から山腹を見下ろした構図で撮影。一面に緑の笹が広がり、黄色いダケカンバと赤いナナカマドが映えています。この辺りの山あいは風が強く、すぐに散ってしまう。タイミングよく撮影できたのが奇跡的です。現在は火山活動のため入山規制され、まさに二度と撮ることができない写真です。

撮影■鈴木克洋/1941年、千葉県生まれ。1970年代に出版社への作品応募を機に山岳写真に傾倒。以来、日本各地の山岳風景や山野草を撮影する。写真集『奥日光の自然 光と彩りのなかで』(山と溪谷社)など多数出版。

2014年12月1日 京都府・養源院 京阪電車・七条駅下車、徒歩約7分。または市バス「博物館三十三間堂前」「東山七条」下車、徒歩約3分。

 京都のモミジが見頃を迎えるのは、毎年11月上旬から12月半ばまで。なかでも真っ赤な絨毯が見られるのは、散り始めの12月上旬に限られている。それも夜間に強風が吹き、雨が降った翌朝にしか見ることができない景色です。踏まれてしまうと汚れるので、拝観者が訪れる前、朝一番に撮影しました。ここまで参道一面に紅葉が敷きつめられる日は、1年に一度あるかないか。貴重な光景です。

撮影■水野克比古/1941年、京都市生まれ。京都の神社仏閣や庭園・自然風景を中心とした作品を発表し、写真集を196冊出版する「京都写真」の第一人者。2000年、京町家を修復したフォトスペース「町家写真館」を開設。

取材・文■戸田梨恵、斉藤裕子

※週刊ポスト2019年10月11日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
立花孝志容疑者(左)と斎藤元彦・兵庫県知事(写真/共同通信社)
【N党党首・立花孝志容疑者が逮捕】斎藤元彦・兵庫県知事“2馬力選挙”の責任の行方は? PR会社は嫌疑不十分で不起訴 「県議会が追及に動くのは難しい」の見方も
週刊ポスト
黒島結菜(事務所HPより)
《いまだ続く朝ドラの影響》黒島結菜、3年ぶりドラマ復帰 苦境に立たされる今、求められる『ちむどんどん』のイメージ払拭と演技の課題 
NEWSポストセブン
公職上の不正行為および別の刑務所へ非合法の薬物を持ち込んだ罪で有罪評決を受けたイザベル・デール被告(23)(Facebookより)
「私だけを欲しがってるの知ってる」「ammaazzzeeeingggggg」英・囚人2名と“コッソリ関係”した美人刑務官(23)が有罪、監獄で繰り広げられた“愛憎劇”【全英がザワついた事件に決着】
NEWSポストセブン
NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の打ち上げに参加したベッキー
《ザックリ背面ジッパーつきドレス着用》ベッキー、大河ドラマの打ち上げに際立つ服装で参加して関係者と話し込む「充実した日々」
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《噂のパートナーNiki》この1年で変化していた山本由伸との“関係性”「今年は球場で彼女の姿を見なかった」プライバシー警戒を強めるきっかけになった出来事
NEWSポストセブン
デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
NEWSポストセブン