ネタバレしないように書くと、小説家になった満男は中3の娘と二人暮らし。今日は亡くなった妻の七回忌で柴又の実家にみんな集まるのだ。母のさくらも父の博も老いたけどすこぶる元気だ。仏壇の中のおいちゃんとおばちゃんの写真が時の流れを感じさせる。初恋の人、イズミちゃんとも再会。なんとあのリリーがジャズ喫茶のママとして格好よく登場。
ああもうたまらないでしょ。早く見たい?「それを言っちゃァおしまいよ」。お正月映画としていよいよ第50作が公開される。これはやっぱり50年かけてつくられた1本の映画なのだ。
そしてネコである。心臓が止まったことのある者同士、松村邦洋と仲間達と健康のため歩いている「さんぽ会」。今回は深川・木場方面。相当つかれて「お茶一杯」と入った喫茶店、一同でワーワー雑談20分。ちょいと途切れてふと横を見れば、あっちからも「あっ」という声。まさかの意表をつくこの場で会うとは。取材を受ける猫ひろし、「ニャーッ」である。
「お前カンボジアにいるんじゃないのか?」「住まいはここなんです。家族もいます。今も2時間トレーニングで走ってきました」きけばこのあたりは坂がなくて平地なので、ランナーにはいいらしい。今のところ1人枠の五輪カンボジア代表で候補らしい。東京五輪で、東京の街を変なカンボジア人として故郷に錦のように駆けぬける姿を「お帰り」と応援したい。
※週刊ポスト2019年11月1日号