何度もトーストを焼いて実証実験を行う一方、同社は普段プラスチック素材の製品が多く、陶磁器の扱いはほとんどなかったため、量産可能な工場探しや、流通時に壊れないような梱包の工夫などにも苦労があった。
『トーストスチーマー』は、2019年1月に発売され、瞬く間にヒット商品となった。1080円というお手頃な価格で繰り返し使え、日頃の食パンがおいしく食べられるというのがウケたのだ。発売直後は人気のあまり品薄欠品状態になることもあったが、これまでのブラウンに加え、同年6月には新色のホワイトを発売し、売上数は発売後8か月で10万個を突破した。
こうして『トーストスチーマー』は、食パンブームを牽引する商品の仲間入りを果たしたのだった。
※女性セブン2019年11月21日号