2冊目は柳家喬太郎の『柳家喬太郎バラエティブック』。これは東京で唯一と思われる演芸専門誌『東京かわら版』に載ったここ数十年の喬太郎の記事、インタビューをまとめ、最新の話もタップリ載せている。こんな記述もあった。「高田文夫杯お笑いゴールドラッシュIIで優勝して“グランドチャンピオン大会”もあって、そこで優勝したのが今の“くりぃむしちゅー”。当時は“海砂利水魚”。この間、キリンのCMで有田さんと共演した時、覚えてくれてて“お久しぶりです”。“20年ぶり位ですかね”と話しました。」そういえば喬太郎はCMで居酒屋のおやじ演ってるものな。よく覚えててくれたものだ。
3冊目は立川談慶『談志語辞典』。マニアはたまらない。このシリーズで『プロ野球語辞典』も出ていて、こちらのイラストはすべて佐野文二郎(傑作)。
トリは私とは学生時代からの知り合い、三遊亭円楽が涙と笑いの自伝を初めて書いた『流されて円楽に 流れつくか圓生に』。心ゆさぶられる襲名問題。それより笑ってしまった貧乏時代の話。
■イラスト/佐野文二郎
※週刊ポスト2019年11月29日号