長年薬物を買い続けることも

 売人と使用者の双方が最も気を使うのが、捜査当局による「摘発リスク」だ。覚せい剤で逮捕歴のある飲食店経営者は言う。

「『ありますか?』程度の会話ならLINEやメールでやりとりすることがあるが、もし相手方が捕まって、『シャブ』とか『バツ』とか一目見てそれとわかる内容が書いてあったらアウト。基本的には“文字”が残らない通話で物事を決めている。売人は24時間電話対応できるやつじゃないと務まらない。携帯電話で相手の番号を登録することはしないで、数字の羅列で誰の電話番号か記憶している。携帯はもちろん他人名義の、いわゆる『飛ばし』ですね」

 そうした売人からすれば、社会的立場に比して法律や経済知識の疎いタレントは格好のカモでしかない。違法薬物の売買にかかわったことがあるという暴力団関係者は言う。

「タレントはバレたら一発で終わりなので、絶対に本人の口から洩れることはない。ただし、パクられた時は大騒動になるので、こっちも危なくなる。その分のリスクもあるから、通常の値段の2倍か3倍で売りますよ。芸能人がいいのは、周りに金持ちが群がってくること。客寄せパンダになってくれるから、“販路”を拡大することもできます」

 そんな“おいしいお客”は摘発されたぐらいでは離さないという。

「パクられたやつは、本当に反省しているならやめられますが、本心で悪くないと思っているやつは必ずもう一度薬物に手を出す。芸能人は“自分は特別”という意識が強いから、ほとぼりが冷めるとまたクスリをやりたがるやつが多い。事件になっていても、はっきり言って、売る側からしたら、引く手あまた。『うちならバレませんよ。買いませんか』と新たに近づいてくる売人も多いでしょう」(前出・暴力団関係者)

※女性セブン2019年12月19日号

過去には酒井法子も(時事通信フォト)

関連記事

トピックス

東日本大震災発生時、ブルーインパルスは松島基地を離れていた(時事通信フォト)
《津波警報で避難は?》3.11で難を逃れた「ブルーインパルス」現在の居場所は…本日の飛行訓練はキャンセル
NEWSポストセブン
別府港が津波に見舞われる中、尾畠さんは待機中だ
「要請あれば、すぐ行く」別府湾で清掃活動を続ける“スーパーボランティア”尾畠春夫さん(85)に直撃 《日本列島に津波警報が発令》
NEWSポストセブン
宮城県気仙沼市では注意報が警報に変わり、津波予想も1メートルから3メートルに
「街中にサイレンが鳴り響き…」宮城・気仙沼市に旅行中の男性が語る“緊迫の朝” 「一時はネットもつながらず焦った」《日本全国で津波警報》
NEWSポストセブン
津波警報が発令され、ハワイでは大渋滞が発生(AFP=時事)
ハワイに“破壊的な津波のおそれ” スーパーからは水も食料品も消え…「クラクションが鳴り止まない。カオスです」旅行者が明かす現地の混乱ぶり《カムチャツカ半島地震の影響》
NEWSポストセブン
モンゴルを公式訪問された天皇皇后両陛下(2025年7月16日、撮影/横田紋子)
《モンゴルご訪問で魅了》皇后雅子さま、「民族衣装風のジャケット」や「”桜色”のセットアップ」など装いに見る“細やかなお気遣い”
夜の街での男女トラブルは社会問題でもある(写真はイメージ/Getty)
「整形費用返済のために…」現役アイドルがメンズエステ店で働くことになったきっかけ、“ストーカー化した”客から逃れるために契約した「格安スマホ」
NEWSポストセブン
牛田茉友氏はNHKの元アナウンサーだったこともあり、街頭演説を追っかける熱烈なファンもいた(写真撮影:小川裕夫)
参院選に見るタレント候補の選挙戦の変化 ラサール石井氏は亀有駅近くで街頭演説を行うも『こち亀』の話題を封印したワケ
NEWSポストセブン
大谷家の別荘が問題に直面している(写真/AFLO)
大谷翔平も購入したハワイ豪華リゾートビジネスが問題に直面 14区画中8区画が売れ残り、建設予定地はまるで荒野のような状態 トランプ大統領の影響も
女性セブン
技能実習生のダム・ズイ・カン容疑者と亡くなった椋本舞子さん(共同通信/景徳鎮陶瓷大学ホームページより)
《佐賀・強盗殺人》ベトナム人の男が「オカネ出せ。財布ミセロ」自宅に押し入りナイフで切りつけ…日本語講師・椋本舞子さんを襲った“強い殺意” 生前は「英語も中国語も堪能」「海外の友達がいっぱい」
NEWSポストセブン
大日向開拓地のキャベツ畑を訪問された上皇ご夫妻(2024年8月、長野県軽井沢町)
美智子さま、葛藤の戦後80年の夏 上皇さまの体調不安で軽井沢でのご静養は微妙な状況に 大戦の記憶を刻んだ土地への祈りの旅も叶わぬ可能性も
女性セブン
休場が続く横綱・豊昇龍
「3場所で金星8個配給…」それでも横綱・豊昇龍に相撲協会が引退勧告できない複雑な事情 やくみつる氏は「“大豊時代”は、ちょっとイメージしづらい」
週刊ポスト
NYの高層ビルで銃撃事件が発生した(右・時事通信フォト)
《5人死亡のNYビル乱射》小室圭さん勤務先からわずか0.6マイル…タムラ容疑者が大型ライフルを手にビルに侵入「日系駐在員も多く勤務するエリア」
NEWSポストセブン