人間ドックで、胃カメラと並び選択できる胃部X線検査 (バリウム)だが、「胃カメラと比べて受けるメリットは少ない。私自身、一度も受けたことがありません」 (倉持医師)という。
「胃カメラよりも胃がんの発見率が低い。それにもかかわらず、検査後にバリウムがきちんと排泄できずに腸閉塞を起こしたり、大腸の一部に穴があく穿孔によって死亡した例もある。撮影時に体を回したり、診察台を揺するので、高齢者には転倒のリスクもあります。
バリウム検査で胃がんが疑われたとしても、結局、胃カメラが必要になるので、そもそも受ける意味があまりない。とくに高齢者ほど事故のリスクが高くなります」(倉持医師)
※週刊ポスト2020年2月14日号