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亮と宮迫の復帰宣言 明暗を分けたのは相方の存在か

ふたりの復帰の明暗を握るのは…

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、相次いで復帰宣言を行ったロンブー亮と宮迫への世間の評価を分析。

 * * *
 会見で明るい笑顔を見せた亮さんと、動画で暗い表情のまま心情を語っていた宮迫さん。それぞれの復帰の仕方に賛否両論が巻き起こっているが、ここでは相方の存在に注目しよう。

 1月30日、ロンドンブーツ1号2号の相方・田村淳さんとのトークライブで仕事に復帰した田村亮さん。その後、2人揃って会見を開いた。会場に現れた淳さんの髪は赤に染められ、亮さんの髪は金髪。デビュー当時を思い出させる。Tシャツは色違いで、胸に「NOW REBORN LONBOO」とある。これだけで相方への思いや2人一緒に一から出直すんだ!という覚悟が伝わってくるではないか。

 相方という存在はすごい。その場に淳さんがいるだけで、見ている側に「もう亮さんは大丈夫、復帰してもいい」、そう思わせるに十分だったからだ。もちろん社長業も務める能力の高さもあるが、相方に対する信頼や愛情、絆、そんな温かい“何か”を感じさせたのだ。

 その人を信じていいのか、その人が信頼するに値するのか否かという時、人は何からの手掛かりを基に「信頼の判断」を行う。知人友人なら、人間関係的信頼としてその人の過去の言動や周囲との関係性などから判断、医師や教師としてどうかというならカテゴリー的信頼として職業的なスキルや評判などから判断をする。相方が問題を起こしたお笑いコンビなら、ファンや世間が最も判断の手掛かりとするのは、やはり相方の存在とその言動だろう。相方が許し受け入れ、復帰を後押しするならば、世間も信頼しやすくなる。

 ロンブー再出発の場となったのは、昨年7月に闇営業問題に対する吉本興業への対応などについて雨上がり決死隊の宮迫博之さんと涙の会見を開いた場所と同じ、あの青山の小さなライブハウスだった。ここを選んだとは! リスクをチャンスに変える淳さんのマネジメント能力に驚くばかりだ。「今後仕事をしていく上で、ここを通る度に嫌な感情を持つのは亮にとって良くない」とその理由を話したが、お笑いコンビとして再スタートを切るのにこれ以上の場所はない。

 トークライブの会場では淳さん自ら前説を行い亮さんが出やすいようにし、会見前も場の雰囲気を和ませていたと報じられた。それもあってか、最初は緊張気味な面持ちで会見場に現れた亮さんだが、マイクを握るとほころんだ笑みを見せ話し始めた。淳さんはその様子にホッとしたように表情を緩ませ、亮さんの言葉にはにかんだ笑顔を見せた。

「ありがてぇな。頼りになるなぁ」と淳さんを評し、「戻ってくる場所はここなんだ」と言った亮さんと、「隣にいてくれる方がやんちゃができる」という淳さん。トークライブのタイトル「family」の通り、絆の強さを見せた2人は肩を組み最高の笑顔で写真に納まっていた。田村亮の復帰と同時に、まさにロンブーは再出発を果たした。

 それに比べると1月29日、突然「宮迫博之よりご報告」という動画でユーチューバーデビューした宮迫さんへの評価が低いのも頷ける。あらためて謝罪し「相方の横に戻りたいです」と暗い表情で切々と訴えるものの、その隣に相方の姿はなく、復帰への信頼を判断するための手掛かりがつかめない。

 宮迫さんが復帰したとしても、雨上がり決死隊はまだ復活していない。そこがこの2人の明暗を分けた理由の1つだろう。

 

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