最後に、第2の宮迫さんや田村さんにならないために、危機管理の改善点を紹介しておきましょう。危機管理の最後のステージは「再生」ですが、その主題は“出口戦略”です。じつは、出口戦略というものは、早い段階で仕込んでおく必要があります。闇営業であれば、最初の謝罪会見で、自らの口あるいは吉本興業の社長の口から、こう話しておくと良かったと思います。

「我々よしもと芸人にとってご高齢の方々は、高齢者向け公演を始めるなど、特に大切にしているお客様です。昨今の反社会的勢力は、そのご高齢の方々を特殊詐欺などで苦しめています。ですから、宮迫博之と田村亮は罪滅ぼしとして半年間、高齢者施設をボランティアとして慰問させて頂きます。もし受け入れて頂けるならばですが」と。

 そして半年後に、『罪滅ぼしのご報告』と称して、会見を開くのも一つの方策だったかと思います。ご高齢の方々からの感謝と復帰を願う手紙を携えて……。

●たなか・ゆうすけ/1987年東京生まれ。明治大学法学部卒業後、セイコーウオッチ株式会社に入社し、お客様相談室や広報部にて勤務。2014年に株式会社リスク・ヘッジに転職し、代表取締役社長に就任。現在、岐阜女子大学特任准教授も務める。著書に『スキャンダル除染請負人』(プレジデント社)、『地雷を踏むな』(新潮新書)がある。

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