〈最初から「マヌケな社員」を目指せば、ちょっとぐらいうまくいかなくても、深刻に悩まずに済みそう。もちろん仕事は真剣に取り組んでほしいけど、同期に競争心を燃やしたり、上司の顔色を伺ったりする必要はない〉
〈(運だけで「視聴率100%男」になれたぼくとしては)「マヌケであればあるほど運がたまる」ってことを知ってほしいね。(中略)どっちを選ぶか迷ったときは、損しそうなほうを選ぶ。マヌケの神様はちゃんと見ていてくれます〉
〈最近はインターネットやSNSで、他人の批判や悪口に精を出している人が多いみたいだけど、あれは間違いなく運を遠ざけている。悪口を書き込んでいる自分の姿を鏡に映して、こんなヤツに運の神様が寄り付くかどうか、考えてみたほうがいいよね〉
欽ちゃんの60年にわたるコメディアン人生は、自分のマヌケさや周囲のマヌケな人たちに支えられてきました。「いわば『マヌケ100%男』の人生の集大成」だというこの本には、おっさん世代にはたまらない「あの番組の裏側ではそんなことが!」「あの人にはそんな一面が!」という胸踊る話も満ち満ちています。
自分や世の中に日々不満タラタラな人や、さっきからマヌケという言葉がたくさん出てきて何となく不愉快になっている人や、この記事に限らずとにかく屁理屈でケチを付けることでドヤ顔している人に、とくにおすすめ。今見えているねずみ色の景色が、一気に晴れわたった景色に変わることでしょう。