ライフ

「妻としての役割してない」別居妻の生活費を払う必要あるか

別居中でも生活費は払う?

 夫婦関係の不和から別居すれば、当然生活実態も別々になるが、妻としての役割を放棄していても生活費は支払わなくてはいけないのか? 弁護士の竹下正己氏が回答する。

【相談】
 約1年、妻とは別居状態。その妻から手紙が届き「婚姻費用を払うように。支払わなければ【婚姻費用分担請求調停】を起こす」と書かれていました。でも、彼女は働いていますし、この1年間は妻としての役割をしていません。それでも離婚が成立していなければ、婚姻費用を払うべきなのでしょうか。

【回答】
 婚姻費用とは夫婦が未成熟子も含め、家庭生活を営む上で必要な費用です。衣食住の費用だけでなく、未成年の子供の養育費・医療・娯楽・交際等の一切の費用をいいます。民法760条では「夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する」と定められていますから、夫婦の稼ぎに応じて婚姻費用を出し合うことになります。

 別居した夫婦の婚姻費用の分担が、どの程度になるかといえば、家族が同居していると仮定して、夫婦2人の基礎収入を合わせた金額を、夫婦や子供ごとに生活保護基準に基づく最低生活費の割合(夫婦を各100とし、子供が15歳未満なら55、以上は90)の合計で割ります。

 そして、その割り算の答えに、別居のグループごとの割合の合計を乗じて得た金額がグループに割り当てられる婚姻費用になるとし、当該グループの基礎収入との過不足分を婚姻費用の分担額として算定します。夫婦各自の収入と子供の数や年齢がわかれば、その婚姻費用の分担額がわかるような算定表を家庭裁判所が公表しています。家庭裁判所の公式HPをご確認ください。

関連記事

トピックス

会話をしながら歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《ベビーカーショットの初孫に初コメント》小室圭さんは「あなたにふさわしい人」…秋篠宮妃紀子さまが”木香薔薇”に隠した眞子さんへのメッセージ 圭さんは「あなたにふさわしい人」
NEWSポストセブン
試練を迎えた大谷翔平と真美子夫人 (写真/共同通信社)
《大谷翔平、結婚2年目の試練》信頼する代理人が提訴され強いショックを受けた真美子さん 育児に戸惑いチームの夫人会も不参加で孤独感 
女性セブン
阪神独走Vで藤川監督の高知商の先輩・江本孟紀氏が「優勝したら母校に銅像を建ててやる」の約束を「忘れてもらいたい」と苦笑 今季の用兵術は「観察眼が鋭い」と高評価
阪神独走Vで藤川監督の高知商の先輩・江本孟紀氏が「優勝したら母校に銅像を建ててやる」の約束を「忘れてもらいたい」と苦笑 今季の用兵術は「観察眼が鋭い」と高評価
NEWSポストセブン
59歳の誕生日を迎えた紀子さま(2025年9月11日、撮影/黒石あみ)
《娘の渡米から約4年》紀子さま 59歳の誕生日文書で綴った眞子さんとまだ会えぬ孫への思い「どのような名前で呼んでもらおうかしら」「よいタイミングで日本を訪れてくれたら」
NEWSポストセブン
「天下一品」新京極三条店にて異物(害虫)混入事案が発生
【ゴキブリの混入ルート】営業停止の『天下一品』FC店、スープは他店舗と同じ工場から提供を受けて…保健所は京都の約20店舗に調査対象を拡大
NEWSポストセブン
藤川監督と阿部監督
阪神・藤川球児監督にあって巨人・阿部慎之助監督にないもの 大物OBが喝破「前監督が育てた選手を使い、そこに工夫を加えるか」で大きな違いが
NEWSポストセブン
海外から違法サプリメントを持ち込んだ疑いにかけられている新浪剛史氏(時事通信フォト)
《新浪剛史氏は潔白を主張》 “違法サプリ”送った「知人女性」の素性「国民的女優も通うマッサージ店を経営」「水素水コラムを40回近く連載」 警察は捜査を継続中
NEWSポストセブン
ヒロイン・のぶ(今田美桜)の妹・蘭子を演じる河合優実(時事通信フォト)
『あんぱん』蘭子を演じる河合優実が放つ“凄まじい色気” 「生々しく、圧倒された」と共演者も惹き込まれる〈いよいよクライマックス〉
週刊ポスト
石橋貴明の現在(2025年8月)
《ホッソリ姿の現在》石橋貴明(63)が前向きにがん闘病…『細かすぎて』放送見送りのウラで周囲が感じた“復帰意欲”
NEWSポストセブン
決死の議会解散となった田久保眞紀・伊東市長(共同通信)
「市長派が7人受からないとチェックメイト」決死の議会解散で伊東市長・田久保氏が狙う“生き残りルート” 一部の支援者は”田久保離れ”「『参政党に相談しよう』と言い出す人も」
NEWSポストセブン
ヘアメイク女性と同棲が報じられた坂口健太郎と、親密な関係性だったという永野芽郁
「ずっと覚えているんだろうなって…」坂口健太郎と熱愛発覚の永野芽郁、かつて匂わせていた“ゼロ距離”ムーブ
NEWSポストセブン
新潟県小千谷市を訪問された愛子さま(2025年9月8日、撮影/JMPA) 
《初めての新潟でスマイル》愛子さま、新潟県中越地震の被災地を訪問 癒やしの笑顔で住民と交流、熱心に防災を学ぶお姿も 
女性セブン