聞けば、よっちゃんが生まれてすぐの頃からおむつ替えやお風呂、料理、寝かしつけなどをこなしてきた。
「自分がアスリートだからというのもあるんですが、やはり食事には人一倍気を遣っています。やればやるほどハマって、この前もスーパーを4軒梯子したり(笑い)。今ではお菓子を選ぶ時も成分表を見て、よっちゃんが食べても大丈夫かどうかチェックして買うようになりました」
しかしこういったことがすべて最初から完璧にできたわけではないという。才賀は20才のころ最初の結婚をして、2人の子供にも恵まれた。しかし当時の育児への関わり方は今とは真逆。
「その時の奥さんの子育てが完璧で、ご両親も素敵な人で、完全にそれに甘えていたんですよね。子育ては任せっきりでした。完全にぼくが未熟。反省しかないです。でも、それから10年くらい経ったいま、年齢もありますが、“育児の理想像”みたいなのが自分の中にできてきたというのが大きいですね」
たとえば、叱る時。決して大きな声で叱らず、よっちゃんの目線に合わせて、泣き止むのを待ってから静かに話す。才賀の中ではかっこいい人間や強い人間ほど、他人に優しく丁寧に教えてくれるというセオリーがあるからだ。ほかにも“もうできない”が口癖だったよっちゃん。お手本を見せながら、できるまでチャレンジすることが楽しいことだと教えたところ、自然と口癖はなくなっていった。
「日々の関わりの中で、よっちゃんにはこういう伝え方をするといいんだなって学んでいる最中です。よっちゃんから逆に注意されることもありますよ。今日は時間がなくてあわてて朝ご飯を食べ始めたんですけど、“パパ、いただきますは?”って(笑)」
【才賀紀左衛門】
さいが・きざえもん。格闘家、事業家。2019年12月にタレントのあびる優と離婚を発表。4才の娘・よつ葉ちゃんと二人三脚の暮らしを綴るInstagramはフォロワー急増中。3月上旬、東京・広尾にストレッチ専門店『フィジカルワークアウト』をオープン予定。