エリア別、新型コロナウイルスを寄せ付けない掃除法

「敵を知るところから始めましょう。未解明の部分が多いですが、新型コロナウイルスは環境によっては1週間以上も活性を保つといわれています。24時間しかもたないインフルエンザウイルスと比べて、かなり長い。

 つまり、ひとたびウイルスが外から持ち込まれれば1週間もの間、感染させる力を持ち続けるわけで、家の中だから安全ということはないのです。感染者が続出したクルーズ船は、手すりなどについたウイルスが活性を保っていたからこそ、あそこまで感染が広がったのではと推察しています」

 こう聞くと、すぐにでも窓を全開にしてウイルスを追い出しながら、家中を拭いて回りたい気持ちになる。しかし、やみくもに掃除しても意味がない。それどころか、逆効果になってしまう場合もある。

「掃除するとき、換気のために窓を開ける人がいますが、ウイルスや細菌への対策としてはやってはいけないことの1つです。病原体を吸ったほこりが風で舞うことになり、結果として家中にまき散らしてしまうことにつながるのです」(松本さん・以下同)

 では、具体的にどこをどうやって掃除するべきなのか。

◆玄関は、“水際対策”

 まず、家の中にウイルスを持ち込まないため玄関での“水際対策”を徹底すべきと松本さんは言う。

「外出から戻った人の髪や衣服、マスクにもウイルスが付着している可能性がある。かといって、コートなどをパタパタと叩くのは危険。玄関の外だとしても、舞い上がったウイルスを吸ってしまうリスクがある。たとえマスクをしていても、ウイルスはメッシュの隙間から容易に入り込んでしまいます」

 ではどうすればいいのか。

「掃き掃除を含め、舞い上がらせないようにしましょう。すなわち、水で洗い流すのがいちばん。衣服はウエットティッシュでポンポンと叩くようにして、ある程度除去してから家に入った方がいい」

 玄関での“水際対策”を実践している医療関係者は少なくない。ちくさ病院の内科医、近藤千種さんは、流行期以外も家族揃って以下の対策を習慣化している。

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