「細菌性肺炎は、気道の末端にある『肺胞』という小さな袋の中に炎症を起こす『肺胞性肺炎』の形をとります。この肺炎はCTで濃い陰影を示します。
一方で肺胞と血管の間にある『間質』に炎症を起こす『間質性肺炎』は、間質が線維化して硬くなり、肺から体内に酸素を取り込めなくなって呼吸困難に陥るケースがあります。間質性肺炎はCTでは肺胞性肺炎とは異なるすりガラスのようなぼやけた陰影を示します」(小倉医師)
今回の新型コロナのようなウイルス感染の場合は間質性肺炎が主体とされ、武漢で発症した日本人が急性間質性肺炎と診断された症例がある。
「どのタイプの肺炎も基本的に糖尿病や心疾患、呼吸器疾患などの慢性疾患を持つ人や、病気の治療中などで免疫力が低下している人が発症しやすい」(小倉医師)
新型コロナウイルスで重症化リスクがあると指摘される因子と重なってくるところが多いのだ。
※週刊ポスト2020年3月27日号