◆清原和博(1986年プロ入り)
1年目成績 出場試合:126 安打:123 打率:.304 本塁打:31 打点:78
甲子園通算13本塁打など数々の高校野球記録を樹立。子供の頃からファンだった巨人への入団を希望していたが、巨人はプロ入りを拒否していた桑田真澄を単独指名。清原は1985年のドラフト会議で6球団が1位で競合、西武が引き当てた。
開幕2戦目に公式戦デビューし、2打席目に本塁打を放った。6月には写真週刊誌に登場。門限破りで罰金を払うなど新人離れした話題を提供した。
球宴では巨人選手の前でホームランを打ってのけた。シーズン後半戦はさらに本塁打ペースを上げ、長嶋茂雄の1年目(29本)を抜いて31本塁打を放った。
シーズン終盤には4番に定着。高卒ルーキー新記録となる本塁打数に加え、打率、打点など新人記録をほとんど塗り替え、新人王を獲得。それまで高卒野手の新人王は中西太、豊田泰光、榎本喜八、張本勲の4例しかなかった。
◆松坂大輔(1999年プロ入り)
いきなり155km(時事通信フォト)
1年目成績 登板試合:25 勝利:16 敗北:5 防御率:2.60 奪三振:151
“平成の怪物”と呼ばれた横浜高のエースは3球団競合の末、西武の東尾修監督が当たりくじを引き当てた。初登板は東京ドームでの日本ハム戦。1回に片岡篤史へいきなり155キロの快速球を投げ、8回2失点で初登板初勝利を挙げた。
「東尾監督の配慮でデビュー戦は本拠地ではなくマウンドに傾斜がある東京ドームだった。余裕をもって投げていたので終盤でも150キロ台を投げた。マウンド上で自己修正ができ、そのため投げるたびに進化していった」(当時の西武投手コーチだった杉本正氏)
イチローとの初対決(5月16日)では3打席連続三振に打ち取り、試合後のインタビューで「自信から確信に変わりました」の名セリフを残した。この年、16勝を挙げて新人王を獲得した。高卒ルーキーの最多勝は堀内恒夫以来、33年ぶりだった。
※週刊ポスト2020年4月10日号