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香港行政長官、禁酒令やイスラム寺院閉鎖で大ブーイング

まさかの禁酒令

 香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、香港にあるレストランやバーなど約8600の飲食店でのアルコール類の提供や、店舗での酒類販売を一時禁止する方針を決定。これについて一部の飲食店や店舗は、経営難に追い打ちをかけるなどとして反発。また、市民からも「アルコールと新型肺炎とは関係がない。禁酒令は前代未聞の悪法だ」などとして、禁酒令に断固反対している。

 香港では過去に酒類販売が一部制限された過去がある。1960年代に中国共産党政権に影響を受けた左派グループが「英国の植民地支配反対」とのスローガンを掲げて大規模な反英運動を展開。政府機関を爆破するなどのテロ活動を活発化させた際に一時制限したのだが、全面的な「禁酒令」は今回が初めて。

「林鄭長官はエリート官僚出身だけに飲酒には厳しく、酒を飲む庶民の心が分からない」などの批判が出ている。香港メディアが報じた。

 香港では中心部の「中環(セントラル)」地区のバーやレストランが集中する一角の「蘭桂坊(ランカイフォン)」区域で2月から3月中旬にかけて、毎日数人ずつ新型コロナウイルス感染者が確認されており、香港政府は危機感を強めていた。

 林鄭長官は香港国際空港で25日から2週間、香港居住者以外の入境を原則禁止するとともに、乗り継ぎ業務を停止すると発表した。中国本土やマカオ、台湾からは入境できる場合もあるが、香港居住者を含め全入境者が2週間、強制隔離される。

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