風邪などで一時的に味がわからなくなることはあるが、新型コロナの場合はどんなものなのか。「何もにおわない」「すべてが段ボールのような味しかしない」と訴える人から、「香水やシャンプーの香りがわからない」「みそ汁を飲んでも食感しか感じない」「唐辛子の味がせず異変を感じた」という感染者の体験談が伝えられている。
「最近では、検体採取で、のどより鼻腔の方がウイルスの検出率が高いといわれています。感染により鼻粘膜および嗅神経にダメージが生じやすく、嗅覚や、味覚に影響が出るのではないでしょうか。新型コロナの感染の特徴かもしれません」(廣津さん)
嗅覚より思い当たりにくいがこんな超初期症状の報告もある。目の結膜炎だ。3月28日の米CNNはこう報じた。
《世界各国からの報告では、新型コロナウイルスに感染している人の約1~3%が結膜炎にも罹患している。目の充血と同時に発熱や咳、息切れなどの他の症状もある場合には、医師の診察を受けるべきサインといえる》
日本眼科学会もウェブサイトで《新型コロナウイルスは、結膜炎を起こす可能性が示唆されています》と注意喚起している。
嗅覚・味覚異常や結膜炎などがあった場合、即座に病院に行くべきか。前出の廣津さんが言う。
「鼻水は出ないがのどだけが痛い、強い咳だけが出る…など、症状が1か所だけの場合でも、感染している可能性を疑った方がいいでしょう。
そして、他人に感染させないよう、まずは自宅療養をしてほしい。3日ほど様子をみて、発熱の症状が見られたら、病院に行ってください」
ちなみに発熱にも一定のルールがあったというのは現在コロナ感染中の40代男性だ。
「朝の体温は37℃強。それがお昼頃からどんどん上がり、夜には39℃を超える。1週間ほど熱のルーティンが続いて落ち着いてきました。その間、風邪とは明らかに違う強い倦怠感がありました。インフルエンザのようなものと軽く考えられていますが、そんな状況ではありません。薬もないんです、甘く見ないでほしい」
未解明の部分が多い新型ウイルスだけに、日々更新される情報に注意を払いたい。
※女性セブン2020年4月16日号