銀座4丁目の交差点も人は少ない

 ほか、本来は低所得世帯等に向けて、生活に必要な資金の貸付を行う「生活福祉資金貸付制度」も3月25日から休業や失業により生活資金に困窮した世帯向けに緊急小口資金の特例貸付を実施している。学校等の休業にまつわる出費増や個人事業主等の特例で最大20万円以内(従来は10万円以内)と取り扱いを拡大している。償還期限は2年以内(従来は12か月以内)。

 さらに生活再建のために「総合支援資金」という最大月額20万円以内(2人以上世帯)、最長3か月に渡る貸付制度もある。

 上記「生活福祉資金貸付制度」や「総合支援資金」は元本の返済については猶予期間も設けられていて、今回の「緊急貸付」ではその期間も延長されている。ともに無利子で保証人も不要。こちらの窓口は市区町村の社会福祉協議会へ。

 現在、起きていることはまさしく(ウイルスとの)戦争である。第二次大戦後、世界的に流布した有名なジョークにこんなものがある(他説もある)。

「最強の軍隊は、アメリカ人の将軍、ドイツ人の将校、日本人の下士官と兵である」
「最弱の軍隊は、中国人の将軍、日本人の参謀、ロシア人の将校、イタリア人の兵である」

 将軍は「勝利」とは何かを明確に定義し、その勝利をなすために戦略を練る者である。もちろんそのために最高の知見を持つ専門家をかき集め、戦況に応じて最適な策を新しく描き続ける。それが将軍の役割であり、過去の策への毀誉褒貶などによって、手法に拘泥するようなことがあっては絶対にならない。時々刻々変わる戦況に応じて、「勝利」のみを追い求め、論拠に基づいて実効性のあるプランを上書きし続けるのが仕事である。

「布マスクを配れば不安はパッと消えますから」などという奇策を耳打ちしたという参謀は何を根拠に言ったのか。経産省出身の官邸官僚は、感染症や公衆衛生、ましてや広報の専門家では到底ありえない。そんな嘆息したくなるようなニュースも飛び込んでくるが、絶望するのはまだ早い。

 我が国には「最強の軍隊」の最前線に立つ下士官と兵がいる。現場の医療関係者、飲食店を含む事業者、そして現場の公務員は、いまなお暴発することなく最前線で奮闘している。願わくば、その下士官や兵の奮闘を最大限に発揮できるような戦略と仕組みの立案と実行を早急に、いや大至急お願いしたい。

関連キーワード

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン