「阪神には指導できるコーチもおらず、ファンや在阪スポーツ紙の存在が重圧でイップスになっているとも指摘されている。ここ3年、パの球団からは“うちなら再生できる”というトレードの話がきている。これまでは球団内でも藤浪の復活を期待する声が強かったが、今回の一件で話が進む可能性もある」(同前)
熱心なファンからも「ほとほと呆れ果てた」という声が聞こえる。
「今年こそは、と思っていたのに何をしとんねん。ピッチングも私生活もコントロール不能なんて、シャレにもならんわ」(大阪在住、50代男性)
それでも197cmの体格から放たれる最速160kmの剛速球は、阪神のみならず球界のエースたる能力を秘めているのはたしかだ。阪神ドラ1の先輩で、故障によるトレードという屈辱を経験したものの、再び阪神で「松井秀喜キラー」として復活した遠山昭治(奬志)氏はエールを送る。
「どん底を経験して、自分を見つめ直したと思う。それをピッチングに生かせばいい。ちょっとしたことでは変われないだろうが、あれだけの素材なのだからやれますよ。今回の騒動で世間から批判を受けていますが、結果で雑音を吹き飛ばすシーズンにしてほしい」
それしか名誉挽回の方法はないが、果たして……。
※週刊ポスト2020年4月17日号