芸能

志村けんさん 10億円の遺産と2匹の愛犬の「相続問題」が浮上

多くの人に愛された志村けんさん

 新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなった志村けんさん(享年70)の「相続問題」が浮上しているという──。

 2階建ての日本家屋に広がる、手入れの行き届いた庭。門扉の左右に設けられた献花台には、たくさんの供花とともに、故人が大好きだった焼酎やビール、ウイスキーなどが供えられている。

 急逝した志村けんさんの実家に、多くのファンが訪れている。この献花台は、現在この家に暮らす兄・知之さん(73才)の手作りだという。

「有難いことにお供えがどんどん増えるから、家にあった板で作ったんです…ただ、本当に急すぎることでした」(知之さん)

 あっという間の出来事だった。志村さんは3月19日に発熱と呼吸困難の症状が出ると、それからわずか3日で意識を失った。入院後は感染拡大防止のため、家族も含め誰一人として面会することなく、3月29日に帰らぬ人となってしまった。

 突然の最期が、あまりにも悲しい現実を知之さんに突きつけた。知之さんは記者に、こうつぶやいた。

「近く税理士と打ち合わせをするんです。弟の遺産のことで…(遺産について)何も把握していませんよ…」

 志村さん本人、そして遺族にとっても全く予期せぬ相続問題が起こっていた。

「バカ殿」や「変なおじさん」など、誰もが知るキャラクターを生み出した志村さんは、高校卒業間際にいかりや長介さん(享年72)に弟子入りし、芸人人生をスタートさせた。加藤茶(77才)の付き人として下積み生活を送った時期もあり、当時の月給はわずか5000円。ザ・ドリフターズのメンバーが出前で頼んだラーメンの残りのスープで、飢えをしのいだこともあった。

 しかし24才でザ・ドリフターズに加入すると、瞬く間にお茶の間の人気者になる。収入も増え続け、38才の1988年にはタレント部門で高額納税者のトップに立った。当時の所得は、個人で約1億6000万円、個人事務所が約1億4000万円。合計で3億円を稼ぎ出している。

 まさに億万長者となっていた志村さんだが、当時のインタビューでこう答えている。

《これだけ働いてんだから、(ギャラを)これだけはくれ、とはいいます。だけど、もっと儲けたいとか、いくら貯めたいなんて気はないなぁ。ま、食い物の値段を気にせずに食べられるようにはなりましたけどね》

 その言葉通り、豪快な金遣いは有名だった。

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン