キャストの豪華さや、「え? この人をもってくる?」という意外性は、『~夏物語』からの流れ。さらにさかのぼれば、同じ鎌田敏夫さん脚本の『金曜日の妻たちへ』(1983年~・同)シリーズからの流れでもあります。
オリジナルのドラマは、その時代の空気や特徴を鮮明に描いているものですが、この頃の「鎌田作品」に描かれた大人の恋愛には、「あぁ、みんな、こんなに一生懸命、恋していたんだなぁ」と思わされます。
ケータイ電話が出てくる前の話だから「ダイヤルを回した手を止めちゃう」(『金曜日の妻たちへIII・恋におちて』の主題歌)わけですよね。
そのケータイの出現について、さんまサンは『恋のから騒ぎ』(日本テレビ系)の後半で、「待ちぼうけ、すれ違い、はち合わせという恋愛の三大ドラマをなくした元凶」との名言を。さすがです!
◆構成/山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ~テレ)、『アップ!』(同)、『バイキング』(フジテレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。