いずれも、「他局が単なる再放送や再編集、あるいは、そこにMCのショートコメントを添えるだけ」という対応に留まっているだけに、放送内容の違いは歴然。その違いを生み出しているのは、日本テレビの“強気の姿勢”と“アイディアを実行できるムード”なのです。

◆スタジオもリモートも圧倒的に多い

 まず特筆すべきは、日本テレビのバラエティが他局より、数多くのリモート出演とスタジオ収録を行っていること。どの番組もソーシャル・ディスタンスこそ保っているものの、それ以外はほぼ通常通りの番組もあり、『世界仰天ニュース』は高齢の笑福亭鶴瓶さんがスタジオ出演するなど、強気のスタンスで制作しているのです。

 これには賛否があるでしょうが、日本テレビは新たな「番組編成指針」を掲げて、番組安全対策チームを中心に、リモートワークの強化、感染防止の備品確保、出演者やスタッフの健康把握・管理を徹底。「出来る限りの感染対策を講じながら『生活者に希望と活力を届ける健全な娯楽番組』を皆さまにお届けする」という指針に沿った番組制作を続けているのです。

 称えられるべきは、クオリティや違和感を気にしすぎず、新たな企画・演出にトライしていること。実際、ヒロミさんが『火曜サプライズ』のオープニングで「YouTubeです」とボケ、後藤輝基さんも『ウチのガヤがすみません!』で「この感じでいくとYouTube」とツッコミを入れるシーンがありました。2人の言葉は「ふだんよりどこか寂しいし、映像のクオリティはちょっと落ちるかもしれないけど、でも新しいことにトライします」というメッセージのように見えたのです。

 事実、どの番組もリモート出演時の背景は地味で、それ以前に画質にもバラつきがあり、タレントが画面から見切れてしまうことも少なくありません。しかし、それらもこれまではやらなかった新たな企画・演出にトライしているからであり、その姿勢が視聴者に伝わっているからこそ、他局より視聴率を稼いでいるのではないでしょうか。

「十分に距離を取り、換気効率を上げた特設スタジオで収録しても批判されるのではないか」「リモート出演では映像のクオリティが低すぎないか」などの懸念をものともせず、強気の姿勢を貫いていることが、一定以上の視聴者を笑顔にさせているのです。

◆新たなアイディアを実行できるムード

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