芸能

『家なき子』『聖者の行進』…名作ドラマを再放送できぬ事情

長渕剛の名作『とんぼ』も再放送されない作品の1つ(VHSパッケージより)

 4月に再放送されたドラマが、軒並み高視聴率を記録している。『ハケンの品格 2007特別編』(日本テレビ系)は平均視聴率10.6%、『BG~身辺警護人~傑作選』(テレビ朝日系)は同10.8%、『JIN-仁-レジェンド』(TBS系)は同11.2%と、2桁超を連発。テレビ東京は5月2日、公式アカウントで、「もう一度見たいテレ東深夜ドラマ」のアンケートを開始した。

 製作費は事実上“ゼロ”。濡れ手で粟のテレビ局は大喜びかと思いきや、「再放送作品を選ぶのが大変なんです……」と嘆息するのは、あるキー局編成スタッフだ。“様々な理由”から「視聴率を稼げるのに再放送できない人気ドラマ」が多いのだという。

 例えば安達祐実主演の『家なき子』(1994年・日テレ系 最高視聴率37.2%)。「同情するなら金をくれ!」のセリフは社会現象にもなったが、地上波での再放送は一度もない。

「不幸な境遇の安達がけなげに生きる姿が共感を呼びましたが、いまの時代では、安達へのいじめ描写が貧困家庭への差別を助長しかねないとして、再放送には慎重になっている」(日テレ関係者)

『家なき子』と同じ野島伸司氏の脚本作品『聖者の行進』(1998年・TBS系 最高視聴率22.1%)も同様だ。知的障害者をテーマにした意欲作だったが、暴力やレイプシーンが頻出し、放送途中でスポンサーが降板する事態に発展した。

「DVD化はされたものの、再放送は一度もなし。主役のいしだ壱成、相手役の酒井法子がともにその後、不祥事を起こしたこともあり、再び地上波で流れる可能性はほぼないでしょう」(TBS関係者)

 1980年代の人気作品も局側を悩ませている。斉藤由貴主演の『はいすくーる落書』(1989年・TBS系 最高視聴率19.9%)は、当時人気絶頂の斉藤が新米教師役を務め、主題歌(ザ・ブルーハーツ『TRAIN-TRAIN』)が大ヒットするなど話題を呼んだ作品だが、ドラマの設定が再放送のネックになっているという。

関連記事

トピックス

9月1日、定例議会で不信任案が議決された(共同通信)
「まあね、ソーラーだけじゃなく色々あるんですよ…」敵だらけの田久保・伊東市長の支援者らが匂わせる“反撃の一手”《”10年恋人“が意味深発言》
NEWSポストセブン
8月に離婚を発表した加藤ローサとサッカー元日本代表の松井大輔さん
《“夫がアスリート”夫婦の明暗》日に日に高まる離婚発表・加藤ローサへの支持 “田中将大&里田まい”“長友佑都&平愛梨”など安泰組の秘訣は「妻の明るさ」 
女性セブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《デートではお揃い服》お泊まり報道の永瀬廉と浜辺美波、「24時間テレビ」放送中に配慮が見られた“チャリT”のカラー問題
NEWSポストセブン
経済同友会の定例会見でサプリ購入を巡り警察の捜査を受けたことに関し、頭を下げる同会の新浪剛史代表幹事。9月3日(時事通信フォト)
《苦しい弁明》“違法薬物疑惑”のサントリー元会長・新浪剛史氏 臨床心理士が注目した会見での表情と“権威バイアス”
NEWSポストセブン
海外のアダルトサイトを通じてわいせつな行為をしているところを生配信したとして男女4人が逮捕された(海外サイトの公式サイトより)
《公然わいせつ容疑で男女4人逮捕》100人超える女性が在籍、“丸出し”配信を「黙認」した社長は高級マンションに会社登記を移して
NEWSポストセブン
2才の誕生日を迎えた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
【9月6日で19才に】悠仁さま、40年ぶりの成年式へ 御料牧場、小学校の行事、初海外のブータン、伊勢新宮をご参拝、部活動…歩まれてきた19年を振り返る 
女性セブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
当時の水原とのスタバでの交流について語ったボウヤー
「大谷翔平の名前で日本酒を売りたいんだ、どうかな」26億円を詐取した違法胴元・ボウヤーが明かす、当時の水原一平に迫っていた“大谷マネーへの触手”
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
《同居女性も容疑を認める》清水尋也容疑者(26)Hip-hopに支えられた「私生活」、関係者が語る“仕事と切り離したプライベートの顔”【大麻所持の疑いで逮捕】
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン
賭博の胴元・ボウヤーが暴露本を出版していた
大谷翔平から26億円を掠めた違法胴元・ボウヤーが“暴露本”を出版していた!「日本でも売りたい」“大谷と水原一平の真実”の章に書かれた意外な内容
NEWSポストセブン
ロコ・ソラーレ(時事通信フォト)
《メンバーの夫が顔面骨折の交通事故も》試練乗り越えてロコ・ソラーレがミラノ五輪日本代表決定戦に挑む、わずかなオフに過ごした「充実の夫婦時間」
NEWSポストセブン