ビジネス

STAY HOMEで問われた企業発信力 元「広告批評」編集者の分析

WEB動画で多くのメッセージが届けられた

 新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛が呼びかけられると、さまざまな企業が自宅での時間を楽しむテクニックやアイデアを提案。そのなかで、メッセージ性のある企業発信も目立った。”STAY HOME時代”の企業コミュニケーションとは――。

 サンリオピューロランドは、3月23日「休んでたって…ここにいるよ。」という想いを込めたWEB動画を公開。休館中の施設で、照明の点検、新メニューの開発をするスタッフや、ダンスの練習をするキャラクターの様子をドキュメンタリータッチで描き、反響を呼んだ。

 4月16日には、JR九州が九州の元気を発信し続けるプロジェクト「その日まで、ともにがんばろう」をスタート。サントリーグループは5月8日、天海祐希、石原さとみら豪華メンバーが「人と人が話す」大切さを伝えるWEB動画シリーズを公開したほか、21日には過去のCMの中を再編集し、宇宙人がステイホーム時代の“心得”をユニークにアドバイスするというストーリーに仕立てた「BOSS」の新CMを公開している。

 その他、メッセージ広告ではないが、ポカリスエット(大塚製薬)の、中高生がリモートで映した自撮りダンスをつなげたCM「NEO 合唱」は“みんなで会えないけれど、歌は歌える”というポジティブなメッセージが大きな話題になった。

■緊急事態には「メッキ」は剥がれやすい

 コロナ禍でのCM作りについて、元「広告批評」の河尻亨一氏は、「広告(企業コミュニケーション)は、緊急事態下においては”不要不急”の存在。”STAY HOME”の状況下で、改めてそのことに気づかされた」としたうえで、こう話す。

「経済を“必要最小限に回す”ことが求められると、情報発信もおのずと自粛傾向にならざるをえない。とはいえ、大企業が広告を完全に自粛することは難しい。コミュニケーションのシャッターを一度閉じてしまうと、再開のハードルが上がるためです。沈黙の時間を長引かせないように、シャッターの一部を開けておきたいという思い、この緊急事態化だからこそ伝えたいメッセージがある企業もあるでしょう」(河尻氏、以下「」内同)

関連記事

トピックス

役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さんが今も築地本願寺を訪れる理由とは…?(事務所提供)
《笑福亭笑瓶さんの月命日に今も必ず墓参り》俳優・山口良一(70)が2年半、毎月22日に築地本願寺で眠る亡き親友に手を合わせる理由
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月20日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン