新型コロナウイルスの感染防止のため、立会人席にビニールシートを張られた東京都知事選の期日前投票所(時事通信フォト)

新型コロナウイルスの感染防止のため、立会人席にビニールシートを張られた東京都知事選の期日前投票所(時事通信フォト)

 過去の感染者の行動履歴などから、もっとも感染しやすい環境のひとつに、酒が入った食事の席があることは、注意喚起や報道が繰り返された今なら多くの人が知るところだろう。ウイルスの前に特別は存在しない。すべての人が等しく危険にさらされ、自分が危険をばらまく可能性もある。だが、感染対策を訴えると、空気を読めないと上司も経営陣も黙殺するらしい。

 さらに社内には、保健所が「検査を要する」とする濃厚接触者以外にも、感染している可能性がある人物がいる。そう説明する現役社員は、自身が「陽性」である可能性も踏まえた上で、次のように断言する、

「新しい生活様式が求められる中、X社は対策を取るどころか、利益至上で社員だけでなくお客さんをも危険な目に合わせています。本当ならもっと早く声をあげるべきでしたし、私たちにも責任があります。ただ、もう我慢ができないということで、社内の有志がメディアに情報を提供し始めている。こういう会社があることを皆さんに知ってほしい、他にも同じような会社があるのなら、今すぐ改めてほしい、そんな思いです」(X社の現役社員)

 筆者はこのX社に取材すべく電話したが「担当者は不在」の一点張り。ただし、筆者の元には前出の現役社員の他にも、複数の関係者の証言が寄せられている。全ての証言が本当だとしたら、我が国が腐心の末にやり遂げてきた「クラスター潰し」は全く意味を持たなくなる。そして、このようにコロナ対策をまったくせずクラスター化する職場が続発したら、どうなるのか。経営陣が私利私欲に走るだけの企業が他にもあるならば、第1波より凄まじい勢いの第2波が、あっという間に我が国を襲うことになるだろう。

関連記事

トピックス

全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト