貝類では、活アサリや冷凍のアサリから除草剤の成分「プロメトリン」が検出された。
「プロメトリンはトリアジン系除草剤の一種で、根から吸収され植物を枯らします。動物実験では腎臓や肝臓などに悪影響が出ました」(同前)
今年1月に中国産の養殖アサリを輸入した会社の社長が明かす。
「土壌に利用した除草剤が雨水とともに養殖場に流れ込み、アサリを汚染していたと考えられます」
加工品からも違反事例が見つかっている。レトルトの魚類や冷凍の白菜キムチなどから基準に違反する細菌類が検出された。
「該当食品が衛生的な環境で製造されていない可能性がある。食中毒による健康被害が懸念される事例です」(丸橋氏)
果汁入り飲料も違反例が2件見つかっており、当該飲料には使用できない食品添加物「ソルビン酸カリウム」が検出された。
「ソルビン酸カリウムは特定の成分と混じると発がん性を持つことが分かっています」(同前)
そのため厚労省はソルビン酸カリウムを使用して良い品目を限定しており、それ以外には使用できないと定めている。
※週刊ポスト2020年7月10・17日号