中国食品の安全問題をめぐっては、新型コロナとの関連も持ち上がった。6月12日、北京市の新発地卸売市場で、輸入サーモンを加工したまな板から新型コロナが検出された。感染症を専門とする関西福祉大学教授(渡航医学)・勝田吉彰氏が指摘する。
「今回の中国のケースは、新型コロナのウイルスを持っている人の飛沫がまな板に付着していたと考えられます。中国の工場などで加工中の食品にコロナウイルスが付着し、日本に輸出される可能性も考慮する必要があります」
中国から日本への加工品を含む魚介類の輸入量は、約40万トン(2019年度)。中国疾病対策センターの首席専門家は、「冷凍貯蔵された海産品では、ウイルスが長期間生存できる」とも指摘している。
※週刊ポスト2020年7月10・17日号