芸能

オーディション番組の歴史、1960年代は伝説開始前の黎明期

布施明はザ・ピーナッツに憧れ歌手を目指し、1962年に『味の素ホイホイ・ミュージック・スクール』で合格してデビュー

 新型コロナウイルスの影響で、家にいる時間が多かった2020年上半期。そんな中、爽やかな気分にさせてくれたのがオーディション番組『Nizi Project』だった。どうして私たちは今も昔もオーディション番組に惹かれるのか。そこで、日本のオーディション番組の起源といえる1960年代に注目する。

◆音楽番組が続々登場! オーディション番組の前身番組が始まる

 現在に至る素人参加型のオーディション番組のもとになったのは、1965年にスタートした『味の素ホイホイ・ミュージック・スクール』(日本テレビ系)だ。

「同番組は、架空の音楽学校という設定があり、オーディション参加者は新入生となってザ・ドリフターズの演奏に合わせて課題曲を歌い、在校生や卒業生、教師に扮した審査員が、審査していました」

 そう解説するのは、同志社女子大学メディア創造学科教授の影山貴彦さん。

「当時、高校生だった布施明(72才)は、この番組で勝ち抜き、渡辺プロダクションにスカウトされて、デビューしています」(影山さん)

 1966年に、この番組は『タレントスカウトショー あなた出番です!』と番組名が変わり、泉アキ(70才)などが輩出。この流れがのちの『スター誕生!』(日本テレビ系)へとつながっていく。

 1960年代は、一般家庭に急速にテレビが普及。民放4社(日本テレビ、TBS、テレビ朝日、フジテレビ)も開局し、テレビの黄金時代といわれた時代。『ザ・ヒットパレード』(1959~1970年、フジテレビ系)、『シャボン玉ホリデー』(1961~1972年、日本テレビ系)などの伝説の音楽番組が続々誕生した。

 一方、素人参加番組は、『NHKのど自慢』(1946年放送開始当時は『のど自慢素人音楽会』。ラジオ第一放送のみ)などの、のど自慢番組が主流。本格的なオーディション番組が人気を獲得するのは、1970年代以降だ。前出の『スター誕生!』からは山口百恵やピンク・レディーなどが輩出される。

※女性セブン2020年8月20・27日号

1975年5月13日、映画『花の高2トリオ 初恋時代』会見時の桜田淳子、森昌子、山口百恵

関連記事

トピックス

アルジェリア人のダビア・ベンキレッド被告(TikTokより)
「少女の顔を無理やり股に引き寄せて…」「遺体は旅行用トランクで運び出した」12歳少女を殺害したアルジェリア人女性(27)が終身刑、3年間の事件に涙の決着【仏・女性犯罪者で初の判決】
NEWSポストセブン
19歳の時に性別適合手術を受けたタレント・はるな愛(時事通信フォト)
《私たちは女じゃない》性別適合手術から35年のタレント・はるな愛、親には“相談しない”⋯初めての術例に挑む執刀医に体を託して切り拓いた人生
NEWSポストセブン
ガールズメッセ2025」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
佳子さまの「清楚すぎる水玉ワンピース」から見える“紀子さまとの絆”  ロングワンピースもVネックの半袖タイプもドット柄で「よく似合う」の声続々
週刊ポスト
永野芽郁の近影が目撃された(2025年10月)
《プラダのデニムパンツでお揃いコーデ》「男性のほうがウマが合う」永野芽郁が和風パスタ店でじゃれあった“イケメン元マネージャー”と深い信頼関係を築いたワケ
NEWSポストセブン
多くの外国人観光客などが渋谷のハロウィンを楽しんだ
《渋谷ハロウィン2025》「大麻の匂いがして……」土砂降り&厳戒態勢で“地下”や“クラブ”がホットスポット化、大通りは“ボヤ騒ぎ”で一時騒然
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(左・共同通信)
《熊による本格的な人間領域への侵攻》「人間をナメ切っている」“アーバン熊2.0”が「住宅街は安全でエサ(人間)がいっぱい」と知ってしまったワケ 
声優高槻かなこ。舞台や歌唱、配信など多岐にわたる活躍を見せる
【独占告白】声優・高槻かなこが語る「インド人との国際結婚」の真相 SNS上での「デマ情報拡散」や見知らぬ“足跡”に恐怖
NEWSポストセブン
人気キャラが出現するなど盛り上がりを見せたが、消防車が出動の場面も
渋谷のクラブで「いつでも女の子に(クスリ)混ぜますよ」と…警察の本気警備に“センター街離れ”で路上からクラブへ《渋谷ハロウィン2025ルポ》
NEWSポストセブン
クマによる被害
「走って逃げたら追い越され、正面から顔を…」「頭の肉が裂け頭蓋骨が見えた」北秋田市でクマに襲われた男性(68)が明かした被害の一部始終《考え方を変えないと被害は増える》
NEWSポストセブン
園遊会に出席された愛子さまと佳子さま(時事通信フォト/JMPA)
「ルール違反では?」と危惧する声も…愛子さまと佳子さまの“赤色セットアップ”が物議、皇室ジャーナリストが語る“お召し物の色ルール”実情
NEWSポストセブン
9月に開催した“全英バスツアー”の舞台裏を公開(インスタグラムより)
「車内で謎の上下運動」「大きく舌を出してストローを」“タダで行為できます”金髪美女インフルエンサーが公開した映像に意味深シーン
NEWSポストセブン
「原点回帰」しつつある中川安奈・フリーアナ(本人のInstagramより)
《腰を突き出すトレーニング動画も…》中川安奈アナ、原点回帰の“けしからんインスタ投稿”で復活気配、NHK退社後の活躍のカギを握る“ラテン系のオープンなノリ”
NEWSポストセブン