かつて政府の肝いりで導入された「プレミアムフライデー」という制度があった。2017年に政府と経済界が生活スタイルの変革(働き方改革の一環)と消費喚起を狙って導入した取り組みで、月末の金曜日は午後3時の退社を奨励していくというものだった。しかし、「忙しい月末の金曜日にできるわけがない」といった声が圧倒的で、導入企業はほんの一握りにとどまり、いつのまにか立ち消えになっていった。
政府が前のめりになっているワーケーションが、プレミアムフライデーの二の舞にならなければいいのだが……。少なくとも、新たな利権構造を生み出す結果となるようなことだけは避けなければならない。