ライフ

全国各地の言い伝えから学ぶ、災害の前兆メッセージ10

「地震のしるし」とされる株虹(写真提供/武田康男)

 今年7月に熊本を襲った集中豪雨に象徴されるように、最新の予知科学を駆使しても災害の正確な予測は困難だ。しかしその一方で、昔から日本人は自然の変化から天災を予見し、命を守る知恵を伝承してきた。

 各地に伝わる俚諺と呼ばれることわざには、自然や生物、井戸水などの変化を災害の前兆現象とするメッセージが多い。その中には「かなとこ雲」などの気象現象も。

「観天望気を身につければ、スマホの電源や電波を失った場合も、空模様から気象変化を予知できます。が、一部マニアに支持される“地震雲”は科学的裏づけがなく、気象庁もその存在を認めていません。巨大地震前に電離層に異常が起こることが指摘されていますが、雲をつくるしくみは考えにくいといわれています」

 そう話すのは、気象予報士で空の写真家の武田康男さんだ。

「危険な雲といえば、竜巻を起こす漏斗雲や、大きな積乱雲でしょう。単発なら局地的大雨(ゲリラ豪雨)、積乱雲が次々発生すると、線状降水帯となって災害を引き起こすことがあります」(武田さん)

 ことわざは、類似の俚諺が違う土地でも存在するから興味深い。全国各地の俚諺を紹介しよう。最新予知科学とともに参考にしたい、先人からの実践的防災知恵袋だ。

【株虹は地震のしるし(四国各地)】

 株虹(かぶにじ)は根元だけが見えている虹のこと。ほかに、「地震の前に白い虹」(和歌山県)、「水吸(株虹)の出現は大水のもと」(埼玉県)、「夕虹は百日の照り、朝虹は川越すな」(山梨県)など、虹に関する言い伝えが全国に多数ある。

【雉、鶏が不時に鳴くと地震がある(愛媛県)】

 キジ(雉)もニワトリ(鶏)も朝鳴くことから、いつもとは違う時間に鳴くのは地震が起こる知らせであるという言い伝え。ほかにも地震とキジを結びつける言い伝えは多く、「キジが三声続けて三度叫ぶと地震あり」(福島県)、「キジのおどろき声は地震のある前ぶれ」(長野県)、「地震の直後キジが鳴かざるときは、再び大地震が来る」(各地)などがある。

関連キーワード

関連記事

トピックス

全米野球記者協会ニューヨーク支部主催のアワードディナーに出席した大谷翔平と、妻・真美子さん(左/時事通信フォト、右/提供:soya0801_mlb)
《真美子さんが座る椅子の背もたれに腕を回し…》大谷翔平が信頼して妻を託す“日系通訳”の素性 “VIPルーム観戦にも同席”“距離が近い”
NEWSポストセブン
司法省がアンドリュー元王子の写真を公開した(写真/Getty Images)
《白シャツ女性に覆いかぶさるように…》エプスタイン・ファイルで新公開されたアンドリュー元王子とみられる人物の“近すぎる距離感の写真” 女性の体を触るカットも
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
【2・8総選挙「大阪1〜10区」の最新情勢】維新離党の前職が出た2区、維新前職vs自民元職vs野党候補の5区で「公明党票」はどう動くか
NEWSポストセブン
なぜ実の姉を自宅で監禁できたのか──
《“お前の足を切って渡すから足を出せ”50代姉を監禁・暴行》「インターホンを押しても出ない」「高級外車が2台」市川陽崇・奈美容疑者夫妻 “恐怖の二世帯住宅”への近隣証言
NEWSポストセブン
東京拘置所(時事通信フォト)
〈今年も一年、生きのびることができました〉前橋スナック銃乱射・小日向将人死刑囚が見せていた最後の姿「顔が腫れぼったく、精神も肉体もボロボロ」《死刑確定後16年で獄中死》
NEWSポストセブン
間違いだらけの議事録は「AIのせい」(写真提供/イメージマート)
《何でもAIに頼る人たち》会社員女性が告白「ケンカの後、彼から送られてきた”彼女の方が悪い”とAIが回答したスクショ」ほどなく破局
NEWSポストセブン
国際ジャーナリスト・落合信彦氏
国際ジャーナリスト・落合信彦氏が予見していた「アメリカが世界の警察官をやめる」「プーチン大統領暴走」の時代 世界の“悪夢”をここまで見通していた
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト、2025年10月15日)
《頬がこけているようにも見える》高市早苗首相、働きぶりに心配の声「“休むのは甘え”のような感覚が拭えないのでは」【「働いて働いて」のルーツは元警察官の母親】 
NEWSポストセブン
ジェンダーレスモデルの井手上漠(23)
井手上漠(23)が港区・六本木のラウンジ店に出勤して「役作り」の現在…事務所が明かしたプロ意識と切り開く新境地
NEWSポストセブン
元日に結婚を発表した女優の長澤まさみ(時事通信フォト)
長澤まさみ「カナダ同伴」を決断させた「大親友女優」の存在…『SHOGUN』監督夫との新婚生活は“最高の環境”
NEWSポストセブン
国際ジャーナリスト・落合信彦氏
【訃報】国際ジャーナリスト・落合信彦氏が死去、84歳 独自の視点で国際政治・諜報の世界を活写 
NEWSポストセブン
薬物で急死した中国人インフルエンサー紅紅(左)と交際相手の林子晨容疑者(右)(インスタグラムより)
「口に靴下を詰め、カーテンで手を縛り付けて…」「意識不明の姿をハイ状態で撮影」中国人美女インフルエンサー(26)が薬物で急死、交際相手の男の“謎めいた行動”
NEWSポストセブン