ビジネス

セダンの不人気は今後も続くのか 意外な魅力を体感した3台

長らく乗用車の基本形とされてきたセダン(ホンダ・アコード)

長らく乗用車の基本形とされてきたセダン(ホンダ・アコード)

 車高にゆとりのあるクロスオーバーSUVが世界的に人気を博すのと対照的に、退勢を余儀なくされている4ドアセダン。不調なのはセダンばかりでなく、ハッチバック、ステーションワゴンと、背の低いクルマが軒並み販売不振に陥っているが、長きにわたって乗用車の基本形とされてきたセダンの復権はこの先も見込めないのか──。自動車ジャーナリストの井元康一郎氏がレポートする。

 * * *
 かつて日本の軽自動車界でスズキが背の高い「ワゴンR」を出したところ、あっという間にスペースを稼ぐための高さ競争が始まり、軽セダン(ハッチバック)がわき役に追いやられたことがあった。今のSUVブームはそのムーブメントの世界版とも言える。

 低車高の乗用車よりスペースを稼ぎやすく、立派に見え、最低地上高にゆとりがあるため悪路や雪道でも有利。1ボックスバンタイプのボディを好まない欧米のユーザーにはその商品性がとりわけ刺さり、一大ブームを形成。それが世界に波及した──というのが現在の状況である。

 そのSUVに押され、フォードが撤退を表明したのをはじめ、各社がセダンのラインナップを縮小するという傾向は加速する一方。数自体はまだ出ているが、人気の低下に伴ってモデルの利益率が落ちているためだ。

 果たしてセダンはクルマとしてそんなにも魅力薄になってしまったのか。筆者はセダンの中でも最大のボリュームゾーンとなっている欧州Dセグメント相当(全長おおむね4.7~4.9m)のセダンで幾度か長距離ドライブを試している。その印象は、セダンとSUVの美点は異なる部分にあり、セダンにも魅力は依然としてある。ライフスタイルや技術トレンドの変化、気候変動に伴う環境性能要求次第で、未来永劫セダンは廃れると決まったわけではない──ということだ。

関連記事

トピックス

雅子さまが三重県をご訪問(共同通信社)
《お洒落とは》フェラガモ歴30年の雅子さま、三重県ご訪問でお持ちの愛用バッグに込められた“美学” 愛子さまにも受け継がれる「サステナブルの心」
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《噂のパートナーNiki》この1年で変化していた山本由伸との“関係性”「今年は球場で彼女の姿を見なかった」プライバシー警戒を強めるきっかけになった出来事
NEWSポストセブン
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
「とにかく献金しなければと…」「ここに安倍首相が来ているかも」山上徹也被告の母親の証言に見られた“統一教会の色濃い影響”、本人は「時折、眉間にシワを寄せて…」【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
マレーシアのマルチタレント「Namewee(ネームウィー)」(時事通信フォト)
人気ラッパー・ネームウィーが“ナースの女神”殺人事件関与疑惑で当局が拘束、過去には日本人セクシー女優との過激MVも制作《エクスタシー所持で逮捕も》
NEWSポストセブン
デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組・司忍組長2月引退》“竹内七代目”誕生の分岐点は「司組長の誕生日」か 抗争終結宣言後も飛び交う「情報戦」 
NEWSポストセブン
部下と“ホテル密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(時事通信フォト/目撃者提供)
《前橋・小川市長が出直し選挙での「出馬」を明言》「ベッドは使ってはいないですけど…」「これは許していただきたい」市長が市民対話会で釈明、市議らは辞職を勧告も 
NEWSポストセブン
活動を再開する河下楽
《独占告白》元関西ジュニア・河下楽、アルバイト掛け持ち生活のなか活動再開へ…退所きっかけとなった騒動については「本当に申し訳ないです」
NEWSポストセブン
ハワイ別荘の裁判が長期化している
《MVP受賞のウラで》大谷翔平、ハワイ別荘泥沼訴訟は長期化か…“真美子さんの誕生日直前に審問”が決定、大谷側は「カウンター訴訟」可能性を明記
NEWSポストセブン
11月1日、学習院大学の学園祭に足を運ばれた愛子さま(時事通信フォト)
《ひっきりなしにイケメンたちが》愛子さま、スマホとパンフを手にテンション爆アゲ…母校の学祭で“メンズアイドル”のパフォーマンスをご観覧
NEWSポストセブン
今季のナ・リーグ最優秀選手(MVP)に満票で選出され史上初の快挙を成し遂げた大谷翔平、妻の真美子さん(時事通信フォト)
《なぜ真美子さんにキスしないのか》大谷翔平、MVP受賞の瞬間に見せた動きに海外ファンが違和感を持つ理由【海外メディアが指摘】
NEWSポストセブン