デービット・アトキンソンも成長戦略会議に参加(時事通信フォト)

デービット・アトキンソン氏も成長戦略会議に参加(時事通信フォト)

 かつて厚労大臣として年金改革などに従事した舛添氏は「こんな大改革をすぐ実現するのは難しい」と語る。ただ、だから団塊は安泰だという保証はどこにもない。竹中氏は小泉政権下で経済財政担当大臣として、今やブラックジョークにしか聞こえない「100年安心年金」にかかわった人物だ。

「この時(2004年)導入されたマクロ経済スライドのように、年金減額のための新たな仕組みが導入される可能性は十分にある」(舛添氏)

 日々の生活に直結する消費税に関しても不安が残る。

 菅首相が自らの相談役となる内閣官房参与に新たに任命した7人の中に、嘉悦大教授の高橋洋一氏がいる。高橋氏は消費減税論者として知られているが、一方、大和総研チーフエコノミストで、安倍政権時代からの税制調査会特別委員を務める、消費増税論者の熊谷亮丸氏も名を連ねている。まさに呉越同舟のような状態だが、伊藤氏はこう見る。

「両睨みという姿勢を見せているだけで、いずれは増税を考えていると思います」

菅首相は総裁選中に、将来の消費増税について言及したが、批判が高まり「今後10年は必要ない」と撤回した経緯がある。今後菅首相にとってどちらの意見が「腑に落ちる」か、注目である。

※週刊ポスト2020年11月6・13日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン