「全体的に救援投手のコストパフォーマンスが悪い。最近は、クローザーなどは先発投手と同等の評価をされてきたが、今年は新たな基準ができるのではないか」(広尾氏)
打者では、巨人の主砲となった岡本和真はヒット1本あたり64.2万円だが、年俸がほぼ同じ巨人・パーラは294.6万円。これを見ても、高額年俸のメジャーリーガーを連れてくるより、若手をしっかり育成するほうがチーム経営には効率が良いことがうかがえる。
コスパを重視する流れは今年のドラフトにも表れていた。セ・リーグ覇者の巨人は12人、パ・リーグ覇者のソフトバンクは8人、オリックスが6人、西武が5人の育成選手を指名したのである。
「支配下登録選手には70人枠があるが、育成選手には制限がない。ソフトバンクは千賀滉大、甲斐拓也といった育成から主力になった選手がチームを支えている前例もある。契約金や年俸を抑えて一攫千金を狙う夢も持てる。最小限のカネで将来に投資する最善の補強手段と考える球団が増えているのだろう」(スポーツジャーナリスト)
夢を売る仕事も、コスパが重視される時代になったということか。