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『猫』ヒットのDISH//「エアーバンドと揶揄」からの苦節10年

ボーカルの北村匠海は俳優として大ブレイク中(時事通信フォト)

ボーカル・北村匠海は俳優として大ブレイク中(時事通信フォト)

 年末の紅白初出場は果たせなかったが、ダンスロックバンド・DISH//(ディッシュ)の楽曲『猫』は、2020年を代表するヒット曲のひとつと言っても過言ではないだろう。

 シンガーソングライターのあいみょんが作詞作曲した同楽曲は、2017年8月にリリースされた10枚目シングル『僕たちがやりました』にカップリング曲として収録された。ファンの間で「隠れた名曲」として愛されていた『猫』だが、アーティストによる一発撮りのパフオーマンスを配信するYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」にて、ボーカル・北村匠海が歌う「猫 〜THE FIRST TAKE Ver.〜」が今年3月に公開されたところ、約3か月足らずで再生回数2300万回を達成した。

『猫』は動画アプリTikTok (ティックトック)とのコラボ企画も話題を集め、さらに「歌ってみた」動画も流行。香取慎吾やナオト・インティライミ、手越祐也といった、そうそうたる面々がカバーソングを投稿した。盛り上がりの結果、オリジナルバージョンの『猫』と合算した配信総再生回数は1億回を突破する特大ヒットを記録。11月からは、『猫』を原案とした深夜ドラマの放送もテレビ東京にてスタートした。

 2011年12月に結成されたDISH//は、ボーカル&ギターの北村匠海、ギター&コーラス担当の矢部昌暉、DJ・キーボード担当の橘柊生、ドラムスの泉大智の4人で構成された“歌って踊るダンスロックバンド”。2020年は主演映画が4本公開されるなど、近年はボーカルの北村が俳優としてブレイクを果たしたことで、グループとしても飛躍が期待されていた。そんな中での『猫』の大ヒットは、今後のDISH//のさらなる躍進を予感させる出来事だった。

 彼らの活動を長年追ってきた音楽ライターの橘川有子氏は、「DISH//について語るのは難しい」と悩みながらも、その魅力についてこう熱っぽく語る。

「難しいというのは、彼らの魅力が非常に多様性に富んでいるため。ルックスひとつとっても、クール系からキュート、正統派と様々です。俳優として大活躍する北村さん、舞台などを中心に活動の場を広げる矢部さん、DJとしてイベントに多数出演する橘さん、テレビ番組MCを務めるなどバラエティでも活躍する泉さんと、それぞれのキャリアも充実しています」

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