芸能

水島新司氏が引退 草野球でよく対戦した高田文夫氏の思い

引退を表明した漫画家・水島新司氏と高田文夫氏との思い出

引退を表明した漫画家・水島新司氏との思い出を高田文夫氏が振り返る

 放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、漫画家・水島新司氏の引退と、1980年に『THE MANZAI』(フジテレビ)を立ち上げたときの佐藤義和ディレクターとの別れについてお届けする。

 * * *
 この節、お別れが多くて陽気な私だって少しは切ない。突然の“水島新司(81)引退”。日本中の野球小僧、漫画少年にとってONの次にリスペクトしているのが水島先生なのだ。

 昭和33年(1958年)漫画家として18歳でデビュー。長嶋茂雄のデビューと同じ年ですよ。以来63年間ひたすら描いてきた。

『男どアホウ甲子園』(1970年~)『野球狂の詩』(1972年~)『ドカベン』(1972年~)『あぶさん』(1973年~)。黙々と描きつづけ、たしか2018年の「あぶさん」の読み切りが最後の作品ではなかったか。

 1981年にスタートした『ビートたけしのオールナイトニッポン』、生放送が深夜の3時に終りいつも新宿の居酒屋へ行っていたのだが、少し余裕もできたので新しく出来た焼肉屋・四谷の「羅生門」へ明け方行くようになった(50代の男の子達にはもうおなじみの店名)。その店をやっている石井さんって人が草野球で水島先生のチーム。四谷三丁目で居酒屋「あぶさん」も始めると、プロ野球選手やらマニア達が集まり聖地になった。いつしか若い衆も増え“たけし軍団”を結成。神宮の草野球場で水島軍団ともよく激突。草野球で200勝以上をあげている水島投手の肩と、足立区に伝わるペンキ打法でみごとなバッティングをみせる北野選手の対決はみものだった。私もウラ口入団で時々代打に出してもらったがいつも目を見張る凡打だった。

 描いて凄く、実戦の投法も凄く、まさに野球の伝道師。ここ何年もつづく大好きなパ・リーグの隆盛が一番のプレゼントだと思う。静かに、本当に静かにペンというバットを置いた。あぶさんよ、永遠なれ。

関連記事

トピックス

2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《不倫報道で沈黙続ける北島康介》元ボーカル妻が過ごす「いつも通りの日常」SNSで垣間見えた“現在の夫婦関係”
NEWSポストセブン
秋篠宮家の長男・悠仁さまの成年式が行われた(2025年9月6日、写真/宮内庁提供)
《凜々しきお姿》成年式に臨まれた悠仁さま 筑波大では「やどかり祭」でご友人とベビーカステラを販売、自転車で構内を移動する充実したキャンパスライフ
NEWSポストセブン
中途採用応募者が急に増えて担当者は困惑(写真提供/イメージマート)
《SNSの偽情報で実害》中途採用に「条件満たさない」応募者が激増した企業、勝手にFラン認定された大学は「少子化の中、学生に来てもらう努力を踏み躙られた」
NEWSポストセブン
趣里(左)の結婚発表に沈黙を貫く水谷豊(右=Getty Images)
趣里の結婚発表に沈黙を貫く水谷豊、父と娘の“絶妙な距離感” 周囲が気を揉む水谷監督映画での「初共演」への影響
週刊ポスト
日本復帰2戦目で初勝利を挙げたDeNAの藤浪晋太郎(時事通信フォト)
横浜DeNA・藤浪晋太郎を大事な局面で起用する三浦大輔監督のしたたかな戦略 相手ファンからブーイングを受ける“ヒール”がCSの行方を左右する
週刊ポスト
宮路拓馬・外務副大臣に“高額支出”の謎(時事通信フォト)
【スクープ】“石破首相の側近”宮路拓馬・外務副大臣が3年間で「地球24週分のガソリン代」を政治資金から支出 事務所は「政治活動にかかる経費」と主張
週刊ポスト
15人の大家族「うるしやま家」(公式HPより)
《ビッグダディと何が違う?》フジが深夜23時に“大家族モノ”を異例の6週連続放送 今、15人大家族「うるしやま家」が人気の背景 
NEWSポストセブン
自身のYouTubeで新居のルームツアー動画を公開した板野友美(YouTubeより)
《超高級バッグ90個ズラリ!》板野友美「家賃110万円マンション」「エルメス、シャネル」超絶な財力の源泉となった“経営するブランドのパワー” 専門家は「20~30代の支持」と指摘
NEWSポストセブン
高校ゴルフ界の名門・沖学園(福岡県博多区)の男子寮で起きた寮長による寮生らへの暴力行為が明らかになった(左上・HPより)
《お前ら今日中に殺すからな》ゴルフの名門・沖学園「解雇寮長の暴力事案」被害生徒の保護者らが告発、写真に残された“蹴り、殴打、首絞め”の傷跡と「仕置き部屋」の存在
NEWSポストセブン
濱田よしえ被告の凶行が明らかに(右は本人が2008年ごろ開設したHPより、現在削除済み、画像は一部編集部で加工しております)
「未成年の愛人を正常に戻すため、神のシステムを破壊する」占い師・濱田淑恵被告(63)が信者3人とともに入水自殺を決行した経緯【共謀した女性信者の公判で判明】
NEWSポストセブン
指定暴力団山口組総本部(時事通信フォト)
《外道の行い》六代目山口組が「特殊詐欺や闇バイト関与禁止」の厳守事項を通知した裏事情 ルールよりシノギを優先する現実“若いヤクザは仁義より金、任侠道は通じない”
NEWSポストセブン
志村けんさんが語っていた旅館への想い
《5年間空き家だった志村けんさんの豪邸が更地に》大手不動産会社に売却された土地の今後…実兄は「遺品は愛用していた帽子を持って帰っただけ」
NEWSポストセブン