国際情報

2021年の日韓関係 大統領選控えた韓国が反日政策を強化か

(時事通信フォト)

2022年大統領選に向けて動き出す(時事通信フォト)

 2021年は、日韓関係が大きな岐路に立たされることになりそうだ。次の大統領選を翌2022年に控え、文在寅政権が人気取りのためにより強硬な反日政策を打ってくる可能性があるからである。

 日韓ともに新型コロナで大混乱に陥り、両国間に横たわっていたさまざまな問題が封印されてきた感のある2020年だが、「慰安婦問題」では韓国国内で大きな動きがあった。

 2020年5月、元慰安婦の李容洙氏が支援団体・正義連(元挺対協)の不正な会計処理や募金の不正流用を告発したことを皮切りに、同団体が運営する慰安婦関連の博物館が2013年から2020年までに約3億ウォン(約2800万円)の補助金を不正受給したほか、約4億3000万円ウォン(約4000万円)にのぼる寄付金を不正流用したなどの疑惑が噴出したのだ。

 9月、ソウル西部地検は挺対協元代表で与党「共に民主党」所属の尹美香(ユン・ミヒャン)国会議員を業務上横領や詐欺など6つの罪で在宅起訴した。尹氏は容疑を完全に否認している。

 一連のスキャンダルについて、朝日新聞元ソウル特派員で韓国問題に詳しいジャーナリストの前川惠司氏はこういう。

「韓国では、尹氏と正義連に対して、元慰安婦を私利私欲に利用していただけではないかという不信感が広がっている。日本から見れば、いわば“敵失”ですが、日本側は何の立場も示さず、静観していただけ。文大統領は胸をなでおろしたことでしょう」

 コロナ対策に追われていたとはいえ、日本政府はこの事件について何も言及していない。それは、日本と慰安婦問題や徴用工問題でやりあっている余裕がない文在寅・韓国大統領にとって好都合だったのでは、と前川氏は見る。

関連キーワード

関連記事

トピックス

防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
《浜松・ガールズバー店員2人刺殺》「『お父さん、すみません』と泣いて土下座して…」被害者・竹内朋香さんの夫が振り返る“両手ナイフ男”の凶行からの壮絶な半年間
NEWSポストセブン
リモートワークや打合せに使われることもあるカラオケボックス(写真提供/イメージマート)
《警視庁記者クラブの記者がカラオケボックスで乱痴気騒ぎ》個室内で「行為」に及ぶ人たちの実態 従業員の嘆き「珍しくない話」「注意に行くことになってるけど、仕事とはいえ嫌。逆ギレされることもある」 
NEWSポストセブン
「最長片道切符の旅」を達成した伊藤桃さん
「西国分寺から立川…2駅の移動に7時間半」11000kmを“一筆書き”した鉄旅タレント・伊藤桃が語る「過酷すぎるルート」と「撮り鉄」への本音
NEWSポストセブン
ドジャース・山本由伸投手(TikTokより)
《好みのタイプは年上モデル》ドジャース・山本由伸の多忙なオフに…Nikiとの関係は終了も現在も続く“友人関係”
NEWSポストセブン
齋藤元彦・兵庫県知事と、名誉毀損罪で起訴された「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志被告(時事通信フォト)
NHK党・立花孝志被告「相次ぐ刑事告訴」でもまだまだ“信奉者”がいるのはなぜ…? 「この世の闇を照らしてくれる」との声も
NEWSポストセブン
ライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー・“最上あい”こと佐藤愛里さん(Xより)、高野健一容疑者の卒アル写真
《高田馬場・女性ライバー刺殺》「僕も殺されるんじゃないかと…」最上あいさんの元婚約者が死を乗り越え“山手線1周配信”…推し活で横行する「闇投げ銭」に警鐘
NEWSポストセブン
伊勢ヶ濱親方と白鵬氏
旧宮城野部屋力士の一斉改名で角界に波紋 白鵬氏の「鵬」が弟子たちの四股名から消え、「部屋再興がなくなった」「再興できても炎鵬がゼロからのスタートか」の声
NEWSポストセブン
環境活動家のグレタ・トゥンベリさん(22)
《不敵な笑みでテロ組織のデモに参加》“環境少女グレタ・トゥンベリさん”の過激化が止まらずイギリスで逮捕「イスラエルに拿捕され、ギリシャに強制送還されたことも」
NEWSポストセブン
親子4人死亡の3日後、”5人目の遺体”が別のマンションで発見された
《中堅ゼネコン勤務の“27歳交際相手”は牛刀で刺殺》「赤い軽自動車で出かけていた」親子4人死亡事件の母親がみせていた“不可解な行動” 「長男と口元がそっくりの美人なお母さん」
NEWSポストセブン
荒川静香さん以来、約20年ぶりの金メダルを目指す坂本花織選手(写真/AFLO)
《2026年大予測》ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート 坂本花織選手、“りくりゅう”ペアなど日本の「メダル連発」に期待 浅田真央の動向にも注目
女性セブン
トランプ大統領もエスプタイン元被告との過去に親交があった1人(民主党より)
《電マ、ナースセットなど用途不明のグッズの数々》数千枚の写真が公開…10代女性らが被害に遭った“悪魔の館”で発見された数々の物品【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン