そんな高畑充希が主演を務める新ドラマ『にじいろカルテ』は、決して完全無欠のヒーローではない“ポンコツ・ドクター”が主人公というユニークな医療ドラマだ。番組プロデューサーの貴島彩理氏は、ドラマの見どころについてこのように述べる。
「お医者さんのドラマ……というとやっぱり、命を救う手術のシーンが見どころ。けれど“お医者さん”という人の毎日には、それ以外の時間のほうが長いように思います。お腹がすいたなぁとラーメンを食べる日も、恋愛に悩んで仕事が手につかない日も、友達としょーもない下ネタで盛り上がる日も、医者だけど風邪をひいて寝込む日もある。医者じゃなくても、どんな人にも、そういう“普通”があると思います。
いま世の中はまいにち劇的な出来事に溢れていて、ついついみんなが、それに一喜一憂してしまうけれど、なにか人間の“ちょっとダメでも素敵なところ”に気づけるような、ドラマを見た後に、大切な誰かに『いいんだよ』と言ってあげたくなるような、優しいドラマがお届けできればと思います」
本ドラマが高畑とは初の連ドラタッグになるという脚本家・岡田惠和氏はこう語る。
「高畑充希さんとは初めて連ドラでのタッグで、嬉しいです。医師だけど決してスーパーなヒロインではなく、周囲の人に救われ、だんだんと自分の生きる場所を得ていく女性をとてもキュートに演じてくださっています。診療所の仲間や村の人たちも素敵で豪華です。俳優陣の豊かなお芝居を堪能していただけたらと思っております」
コロナ禍の今こそ、“女優としての武器”を持つ高畑充希が演じる医師の姿を通して、人間の“ちょっとダメでも素敵なところ”に目を向ける時かもしれない。
◆取材・文/細田成嗣(HEW)