国内

ぶっつけ本番のコロナワクチン、受けるべきか受けざるべきか

(時事通信フォト)

重症化をどう防ぐか(時事通信フォト)

 そう遠くないうちにわれわれ一人一人が選択を迫られる。コラムニストのオバタカズユキ氏がコロナワクチンについて考察した。

 * * *
 今月21日の国会で菅総理は、「昨日のファイザー社との最終契約により、全体として3億1000万回分を確保できる見込みです」と述べた。いよいよ新型コロナの感染収束に向けたワクチン接種作戦の本格稼働である。

 厚労省のHPには、〈安全で有効なワクチンが承認され、供給できるようになった時には、医療従事者等への最初の接種が2月下旬から始められるよう準備を進めています〉とある。そして、ワクチンを受ける順は、医療従事者等→高齢者(令和3年度中に65歳に達する、昭和32年4月1日以前に生まれた方)→高齢者以外で基礎疾患を有する方や高齢者施設等で従事されている方→それ以外の方、となる見込みだとしている。

 一般国民は最後の「それ以外の方」だろう。その接種開始時期が5月頃だとする報道に対し、ワクチン接種担当大臣になったばかりの河野太郎規制改革担当相は、「勝手にワクチン接種のスケジュールを作らないでくれ。デタラメだぞ」などとツイッターに投稿した。政府内もまだ調整中でごたついている様子が伺えるが、いずれにせよ、そう遠くない時期に、我々はワクチン接種を受けるかどうかの選択を迫られるわけである。

 そんなタイミングで、1月21日発売号の週刊新潮がコロナ特集を組んでいたから買ってみた。特集内に、〈救世主かそれとも…感染予防にはならない!「コロナワクチン」知られざる真実〉という、なかなか煽った見出しのページがあった。

 それを要約すると、つまり新型コロナウイルスのワクチンには感染を防ぐ効果はないが、重症化を防ぐことは期待できる、という話だった。ページの締めで、医療現場の声代表として、これまで400人ほどのコロナ患者を診てきたという浜松医療センター院長補佐の矢野邦夫医師のコメントを紹介していた。

〈ワクチンを打てば重症化を防げるという点はとても重要です。高齢者や持病のある人に優先して打てば、彼らの死を避けられる。彼らが死ななくなれば、このウイルスは単なる風邪になる。新型コロナを単なる風邪にできる唯一の手段がこのワクチンなのです〉

 見出しと異なり、とてもポジティブ、ワクチン作戦にイケイケな政府も喜びそうな内容だったのだが、記事中にはそれとまた全然トーンの違う話も組み込まれていた。ワクチンを打たれる側として気になる副反応、接種リスクの件である。これについて、新潟大学名誉教授の岡田正彦医師によるこんなコメントを掲載している。

〈例えば、ファイザーとモデルナのワクチンで使われるメッセンジャーRNAは、本来われわれの体内で短時間で消滅するようになっている。今回のワクチンではその特性を何らかの方法で変え、分解されないようにした。分解されないとすると、注射されたメッセンジャーRNAは体内に半永久的に残るかもしれず、それがどう影響するのか誰にもわかりません〉

 そもそもメッセンジャーRNAなるものが何なのかを理解してからでないと文意が読み取れないともいえるのだが、この岡田医師は今回のコロナワクチンを「絶対に打ちたくない」と言ってもいるそうだ。将来的にがんになるリスクがないとは言い切れないとも。岡田医師の専門は、予防医療学と長寿科学だ。ウイルスや免疫学の専門家ではないものの、長生きしたければ得体のしれないワクチンなど接種すべきでないというわけか。

 接種したほうがいいのか、しないほうがいいのか。副反応について厚労省はHPで、〈ワクチン接種後は、体内に異物を投与するため、接種部位の腫れ・痛み、発熱、頭痛などの副反応が起こることがあります。治療を要したり、障害が残るほどの重度なものは、極めて稀ではあるものの、何らかの副反応が起こる可能性を無くすことはできません〉と説明してはいる。だが、メッセンジャーRNAを始めとする遺伝子を利用した今回のワクチンの接種は、人類が初めて経験するものである。

 しかも、通常のワクチンは開発から実用化まで10年以上かかるところを、ほんの1年足らずの猛スピードで登場させたものだ。主に治験の工程をかなり簡略化させた、乱暴に言えばぶっつけ本番のように使われるワクチンだ。何が起きるかは未知数なのである。

関連キーワード

関連記事

トピックス

Mrs. GREEN APPLEのギター・若井滉斗とNiziUのNINAが熱愛関係であることが報じられた(Xより/時事通信フォト)
《ミセス事務所がグラドルとの二股を否定》NiziU・NINAがミセス・若井の高級マンションへ“足取り軽く”消えた夜の一部始終、各社取材班が集結した裏に「関係者らのNINAへの心配」
NEWSポストセブン
山本由伸(右)の隣を歩く"新恋人”のNiki(TikTokより)
《チラ映り》ドジャース・山本由伸は“大親友”の元カレ…Niki「実直な男性に惹かれるように」直近で起きていた恋愛観の変化【交際継続か】
NEWSポストセブン
保護者責任遺棄の疑いで北島遥生容疑者(23)と内縁の妻・エリカ容疑者(22)ら夫妻が逮捕された(Instagramより)
《市営住宅で0歳児らを7時間置き去り》「『お前のせいだろ!』と男の人の怒号が…」“首タトゥー男”北島遥生容疑者と妻・エリカ容疑者が住んでいた“恐怖の部屋”、住民が通報
NEWSポストセブン
モデル・Nikiと山本由伸投手(Instagram/共同通信社)
《交際説のモデル・Nikiと歩く“地元の金髪センパイ”の正体》山本由伸「31億円豪邸」購入のサポートも…“470億円契約の男”を管理する「幼馴染マネージャー」とは
NEWSポストセブン
学業との両立も重んじている秋篠宮家の長男・悠仁さま(学生提供)
「おすすめは美しい羽のリュウキュウハグロトンボです」悠仁さま、筑波大学学園祭で目撃された「ポストカード手売り姿」
NEWSポストセブン
モデル・Nikiと山本由伸投手(Instagram/共同通信社)
「港区女子がいつの間にか…」Nikiが親密だった“別のタレント” ドジャース・山本由伸の隣に立つ「テラハ美女」の華麗なる元カレ遍歴
NEWSポストセブン
米大リーグ、ワールドシリーズ2連覇を達成したドジャースの優勝パレードに参加した大谷翔平と真美子さん(共同通信社)
《真美子さんが“旧型スマホ2台持ち”で参加》大谷翔平が見せた妻との“パレード密着スマイル”、「家族とのささやかな幸せ」を支える“確固たる庶民感覚”
NEWSポストセブン
高校時代の安福容疑者と、かつて警察が公開した似顔絵
《事件後の安福久美子容疑者の素顔…隣人が証言》「ちょっと不思議な家族だった」「『娘さん綺麗ですね』と羨ましそうに…」犯行を隠し続けた“普通の生活”にあった不可解な点
デート動画が話題になったドジャース・山本由伸とモデルの丹波仁希(TikTokより)
《熱愛説のモデル・Nikiは「日本に全然帰ってこない…」》山本由伸が購入していた“31億円の広すぎる豪邸”、「私はニッキー!」インスタでは「海外での水着姿」を度々披露
NEWSポストセブン
優勝パレードには真美子さんも参加(時事通信フォト/共同通信社)
《頬を寄せ合い密着ツーショット》大谷翔平と真美子さんの“公開イチャイチャ”に「癒やされるわ~」ときめくファン、スキンシップで「意味がわからない」と驚かせた過去も
NEWSポストセブン
生きた状態の男性にガソリンをかけて火をつけ殺害したアンソニー・ボイド(写真/支援者提供)
《生きている男性に火をつけ殺害》“人道的な”窒素吸入マスクで死刑執行も「激しく喘ぐような呼吸が15分続き…」、アメリカでは「現代のリンチ」と批判の声【米アラバマ州】
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の学生時代
《被害者夫と容疑者の同級生を取材》「色恋なんてする雰囲気じゃ…」“名古屋・26年前の主婦殺人事件”の既婚者子持ち・安福久美子容疑者の不可解な動機とは
NEWSポストセブン