その現場が、倫理を扱うドラマだったという点も、関係者の頭を悩ませているという。
「倫理という『人として守るべき道』をテーマにしたドラマなのに、その現場で倫理に背く行為があったとしたら言語道断。犯人が身内にいるのか、撮影現場に忍び込んだ第三者なのかはわかりませんが、とにかくドラマの内容にも影響しかねない残念な行為です」(前出・ドラマ関係者)
ドラマはすでにクランクアップを迎えたようだが、終盤は撮影現場に異様な緊張感が漂っていたという。
NHKに盗難事件があったのか否か、あったのであれば被害届を出したのかなど聞いたが、「個別の番組の制作現場に関する質問については、回答を控えさせていただきます」(広報局)とのことだった。
別のドラマ関係者によれば、「1月末時点で被害届は出していないと聞いています。身内を疑うことに繋がりますし、何より大事にしたくなかったのでしょう。犯人を捕まえるより撮影を無事に終わらせることを優先したのです」とのこと。
「倫理とは何か」「善悪とは何か」──テレビの向こう側だけでなく、撮影現場も考えさせられているようだ。