先日終了したNHK大河ドラマ『麒麟がくる』では、織田信長役を染谷将太が演じたが、当初は「イメージが違う」と散々酷評された。織田信長といえば体格が良く、猛々しさと激しさを持つ男性的な魅力のあるイメージが浸透しているからだ。小柄で丸顔、低く太い声でもない染谷は、信長の固定観念を覆すような配役だった。蓋を開ければ、回を重ねるごとに染谷の演じる信長に魅了され、違和感は無くなった。が、それでも信長に対して人々が持っているステレオタイプのイメージは、以前のまま変わらない。

『青天を衝く』では冒頭、徳川家康を演じる北大路欣也が登場し、ドラマの時代背景を解説した。時代劇でよく描かれる家康にもステレオタイプがある。「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」という名言があるように、忍耐強く厳しく、したたかで緻密な戦略家というイメージが一般的だ。『麒麟がくる』では、若かりし頃の徳川家康を風間俊介が演じたが、やはり北大路の方がしっくりぴったりくる。

 その意味で、ステレオタイプのない渋沢栄一という人物のイメージを作るのは吉沢亮になるだろう。第1回の平均世帯視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)は20%と幸先の良いスタートを切り、注目度も高い。これから1年、渋沢という名前を聞けば、多くの人が爽やかで美しい吉沢亮の顔が浮かべるようになるだろう。新1万円札を目にした時、「えっ渋沢って本当はこんな顔してたの?」と、吉沢の顔を思い出し驚く人が続出するかもしれない。

関連キーワード

関連記事

トピックス

2025年はMLBのワールドシリーズで優勝。WBCでも優勝して、真の“世界一”を目指す(写真/AFLO)
《WBCで大谷翔平の二刀流の可能性は?》元祖WBC戦士・宮本慎也氏が展望「球数を制限しつつマウンドに立ってくれる」、連覇の可能性は50%
女性セブン
被害を受けたジュフリー氏、エプスタイン元被告(時事通信フォト、司法省(DOJ)より)
《女性の体に「ロリータ」の書き込み…》10代少女ら被害に…アメリカ史上最も“闇深い”人身売買事件、新たな写真が公開「手首に何かを巻きつける」「不気味に笑う男」【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
「名球会ONK座談会」の印象的なやりとりを振り返る
〈2025年追悼・長嶋茂雄さん 〉「ONK(王・長嶋・金田)座談会」を再録 日本中を明るく照らした“ミスターの言葉”、監督就任中も本音を隠さなかった「野球への熱い想い」
週刊ポスト
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
出席予定だったイベントを次々とキャンセルしている米倉涼子(時事通信フォト)
《米倉涼子が“ガサ入れ”後の沈黙を破る》更新したファンクラブのインスタに“復帰”見込まれる「メッセージ」と「画像」
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン
実業家の宮崎麗香
《セレブな5児の母・宮崎麗果が1.5億円脱税》「結婚記念日にフェラーリ納車」のインスタ投稿がこっそり削除…「ありのままを発信する責任がある」語っていた“SNSとの向き合い方”
NEWSポストセブン
峰竜太(73)(時事通信フォト)
《3か月で長寿番組レギュラー2本が終了》「寂しい」峰竜太、5億円豪邸支えた“恐妻の局回り”「オンエア確認、スタッフの胃袋つかむ差し入れ…」と関係者明かす
NEWSポストセブン
シーズンオフを家族で過ごしている大谷翔平(左・時事通信フォト)
《お揃いのグラサンコーデ》大谷翔平と真美子さんがハワイで“ペアルックファミリーデート”、目撃者がSNS投稿「コーヒーを買ってたら…」
NEWSポストセブン
愛子さまのドレスアップ姿が話題に(共同通信社)
《天皇家のクリスマスコーデ》愛子さまがバレエ鑑賞で“圧巻のドレスアップ姿”披露、赤色のリンクコーデに表れた「ご家族のあたたかな絆」
NEWSポストセブン
地雷系メイクの小原容疑者(店舗ホームページより。現在は削除済み)
“22歳地雷系メイクの嬢”、自ら生んだ乳児遺体を切断して頭部を店の冷蔵庫、胴体はごみ箱へ「そばに置いておきたかった」のはなぜか?《錦糸町・乳児遺棄事件》
NEWSポストセブン