ライフ

ココナッツ、アマニ、えごま “いい油”“太りにくい油”の摂り方

ギーを入れてつくる「防弾コーヒー」

ギーを入れてつくる「防弾コーヒー」(写真/GettyImages)

 巣ごもり生活で増えてしまった体重を前に、手っ取り早くダイエットしようとして、まず油を避けようと考える人は多いだろう。しかし、油も人間にとって必要な栄養素の1つ。生きるための大切なエネルギー源になるだけでなく、全身の細胞の材料にもなる。慶應義塾大学医学部教授の井上浩義さんが言う。

「油を摂ると太るといわれているのは、エネルギーの値が高いからです。炭水化物やたんぱく質は1g=4kcalなのに対し、油は1g=9kcal。1gあたり2.25倍ものカロリーがある。摂りすぎたら太るのは間違いありません。だからこそ、同じ量の“いい油”“太りにくい油”に置き換えれば、太りにくくなるのです」

 専門家たちがダイエットにいいと挙げたのが「ココナッツオイル」。数年前にセレブが愛用していることでブームになったのを覚えている人も多いだろう。管理栄養士の麻生れいみさんが太鼓判を押す。

「ココナッツオイルは、半分以上が『中鎖脂肪酸』でできています。これは腸で吸収されると速やかにエネルギーに変わって、その一部が肝臓で『ケトン体』に変換される。ケトン体には体内の抗酸化力を増やしながら脂肪燃焼を促進する働きがあるので、ダイエットの強い味方です」

 扱いが簡単なことも高評価の理由だ。ココナッツオイルは、油の中では珍しく、加熱しても変質しにくいという特徴がある。

「バターの代わりにトーストにのせてココナッツ風味で食べたり、そのまま納豆に混ぜて食べたりするのがおすすめです」(井上さん)

 次に挙がったのが「アマニ油」と「えごま油」だ。植物油研究家の林裕之さんが言う。

「中性脂肪を減らして血流をよくし、代謝を上げることでダイエットのサポートになる『オメガ3系』の油です。熱に弱いので、ポン酢などと混ぜて自家製ドレッシングにしたり、ノンオイルドレッシングにちょい足しするなどの生食が基本です」

 アマニ油は25℃以下なら変質しないので、冷蔵庫に入れる必要はない。

「むしろ、冷蔵庫には庫内で紫外線が照射されるものもあり、それがアマニ油の大敵である酸化の原因に。アルミ箔を巻いて風通しのよいところに常温保存すれば、1~2か月はもつのでおすすめです」(井上さん・以下同)

関連キーワード

関連記事

トピックス

中国でライブをおこなった歌手・BENI(Instagramより)
《歌手・BENI(39)の中国公演が無事に開催されたワケ》浜崎あゆみ、大槻マキ…中国側の“日本のエンタメ弾圧”相次ぐなかでなぜ「地域によって違いがある」
NEWSポストセブン
渡邊渚アナのエッセイ連載『ひたむきに咲く』
「世界から『日本は男性の性欲に甘い国』と言われている」 渡邊渚さんが「日本で多発する性的搾取」について思うこと
NEWSポストセブン
 チャリティー上映会に天皇皇后両陛下の長女・愛子さまが出席された(2025年11月27日、撮影/JMPA)
《板垣李光人と同級生トークも》愛子さま、アニメ映画『ペリリュー』上映会に グレーのセットアップでメンズライクコーデで魅せた
NEWSポストセブン
リ・グァンホ容疑者
《拷問動画で主犯格逮捕》“闇バイト”をした韓国の大学生が拷問でショック死「電気ショックや殴打」「全身がアザだらけで真っ黒に」…リ・グァンホ容疑者の“壮絶犯罪手口”
NEWSポストセブン
“ミヤコレ”の愛称で親しまれる都プロにスキャンダル報道(gettyimages)
《顔を伏せて恥ずかしそうに…》“コーチの股間タッチ”報道で謝罪の都玲華(21)、「サバい〜」SNSに投稿していた親密ショット…「両親を悲しませることはできない」原点に立ち返る“親子二人三脚の日々”
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
「山健組組長がヒットマンに」「ケーキ片手に発砲」「ラーメン店店主銃撃」公判がまったく進まない“重大事件の現在”《山口組分裂抗争終結後に残された謎》
NEWSポストセブン
ガーリーなファッションに注目が集まっている秋篠宮妃の紀子さま(時事通信フォト)
《ただの女性アナファッションではない》紀子さま「アラ還でもハート柄」の“技あり”ガーリースーツの着こなし、若き日は“ナマズの婚約指輪”のオーダーしたオシャレ上級者
NEWSポストセブン
財務省の「隠された不祥事リスト」を入手(時事通信フォト)
《スクープ公開》財務省「隠された不祥事リスト」入手 過去1年の間にも警察から遺失物を詐取しようとした大阪税関職員、神戸税関の職員はアワビを“密漁”、500万円貸付け受け「利益供与」で処分
週刊ポスト
世界中でセレブら感度の高い人たちに流行中のアスレジャーファッション(左・日本のアスレジャーブランド「RUELLE」のInstagramより、右・Backgrid/アフロ)
《広瀬すずもピッタリスパッツを普段着で…》「カタチが見える服」と賛否両論の“アスレジャー”が日本でも流行の兆し、専門家は「新しいラグジュアリーという捉え方も」と解説
NEWSポストセブン
子宮体がんだったことを明かしたタレントの山瀬まみ
《“もう言葉を話すことはない”と医師が宣告》山瀬まみ「子宮体がん」「脳梗塞」からの復帰を支えた俳優・中上雅巳との夫婦同伴姿
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《12月1日がお誕生日》愛子さま、愛に包まれた24年 お宮参り、運動会、木登り、演奏会、運動会…これまでの歩み 
女性セブン
海外セレブの間では「アスレジャー
というファッションジャンルが流行(画像は日本のアスレジャーブランド、RUELLEのInstagramより)
《ぴったりレギンスで街歩き》外国人旅行者の“アスレジャー”ファッションに注意喚起〈多くの国では日常着として定着しているが、日本はそうではない〉
NEWSポストセブン