国内

被災者に寄り添う天皇陛下 警備不要のオンライン行幸にも強い意欲

2月23日にお誕生日を迎えられた天皇陛下(写真/宮内庁提供)

東日本大震災以降、雅子さまと共に被災地へ足繁く通われた(写真/宮内庁提供)

 多くの人々に苦難を与えた2011年の東日本大震災。当時の雅子さまもまた、皇太子妃として試練のときを迎えていた。

「震災が起きたのは、雅子さまが小学生の愛子さまに付き添い登校をされ、“異様な親子”と心ないバッシングを浴びていた頃。適応障害も一向に快復の兆しをみせず、最もおつらい時期だったようです。

 しかし、それから10年が経ったいま、雅子さまは皇后として日本中から敬愛される存在となっています。まさにその10年間は、雅子さまが被災地とともに歩まれた“再生の物語”でもあったのです」(皇室関係者)

 3月11日、天皇皇后両陛下は、東日本大震災十周年追悼式(東京・千代田区)に出席される予定だ。

「快復の途上にある雅子さまが出席できるか不安視する声もありました。ですが、式典に備えて1時間近くのウオーキングに励まれるなど、体調を万全に整えられていたそうです」(宮内庁関係者)

 厳戒態勢の中、強い決意で出席を目指された両陛下。被災地への並々ならぬ思いは、式典に先立ち3月4日に行われた、被災地・岩手県への「オンライン行幸啓」にも見て取れた。

「通常、予定通りに終了するオンラインでのご公務ですが、その日は予定の時間を過ぎてもしばらく続きました。雅子さまが積極的に被災者の話を引き出され、自然と会話が弾んだからでした」(前出・宮内庁関係者)

 直接のふれあいができない中でも、少しでも国民の中に入っていけるよう、両陛下は模索を続けられているようだ。

「陛下は近しい人に“オンラインで参加できるものがあれば参加したい”と話されているそうです。オンラインだと警備の必要がなく、周囲の手を煩わせることもないという思いやりもあるのでしょう。愛子さまはオンラインで大学の講義を受ける中で、チャット機能を使って活発に質問もされているようです。ご一家で積極的に『新しい様式』を取り入れられる、柔軟な姿勢を感じます」(学習院関係者)

 いまでこそ新しい取り組みにも柔軟な天皇ご一家。だが、震災発生からこの10年の道のりは、被災地の復興の歩みと一緒に、ゆっくりと進まれてきたものだった。

フランクに「いつもどんな遊びしているの?」

 震災発生から3か月後の2011年6月を皮切りに、当時、皇太子同妃両殿下だった両陛下は宮城・福島・岩手の東北3県を訪問された。

「数回にわたるご公務でも、雅子さまはご体調の不安を微塵も感じさせませんでした。被災者の中には雅子さまの手を握って離さない人もいましたが、“励まし”を優先された雅子さまは、ずっと手を握られたまま話を聞かれていました」(別の宮内庁関係者)

関連記事

トピックス

まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
生徒のスマホ使用を注意しても……(写真提供/イメージマート)
《教員の性犯罪事件続発》過去に教員による盗撮事件あった高校で「教員への態度が明らかに変わった」 スマホ使用の注意に生徒から「先生、盗撮しないで」
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《ロマンス詐欺だけじゃない》減らない“セレブ詐欺”、ターゲットは独り身の年配男性 セレブ女性と会って“いい思い”をして5万円もらえるが…性的欲求を利用した驚くべき手口 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
『帰れマンデー presents 全国大衆食堂グランプリ 豪華2時間SP』が月曜ではなく日曜に放送される(番組公式HPより)
番組表に異変?『帰れマンデー』『どうなの会』『バス旅』…曜日をまたいで“越境放送”が相次ぐ背景 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン