国内女子ツアーを見ても、現在賞金ランキング1位の小祝さくら(22)が指導を受けるのは辻村明志コーチ。“辻村軍団”には上田桃子(34)、山村彩恵(28)、松森彩夏(26)、永井花奈(23)などがいる。今年2勝と絶好調の稲見萌寧(21)は奥嶋誠昭コーチの指導を受けている。3年ぶりに「アクサレディスゴルフトーナメント」(3月26~28日)に優勝した岡山絵里(24)も、鈴木愛(26)を指導する南英樹コーチと、このオフに契約を結んだばかり。
2019年に新設された女子アマの世界トップ85人が女王の座を争う「オーガスタ・ナショナル女子アマチュア選手権」で優勝した17歳の梶谷翼は渋野が師事していた青木コーチの門下生だ。コーチと関係を解消して米ツアーに挑戦する渋野とは正反対の選択で成果を出している選手が少なくない。
「しっかりとしたコーチをつけずに海外を転々とするスケジュールで、渋野が復活できるか疑問視する声は多い。2019年の全英女子オープンを制したポイントなどが大きく、今のところ東京五輪代表を争う世界ランキングで畑岡奈紗(22)に次いで日本人2番手となっているが、五輪代表は6月28日時点でのランキングをもとに決定される。対象となるのは過去2年間(104週=ランキング凍結期間は除外)だから全英優勝は加味されるとはいえ、直近13週のポイントに重点が置かれる仕組みになっている。成績は古くなるほど減算される。4月以降の成績次第ではランキングが入れ替わる可能性もある」(前出・担当記者)
アゲンストの海外転戦で、渋野は復活できるか。