芸能

広瀬アリス&すず 話題の2作で鮮明に、姉妹の俳優としての“違い”

現代の名匠たちから高い評価を得ている(時事通信フォト)

若手の中でも存在感を放つ広瀬すず(写真/時事通信フォト)

 現在公開中の映画『地獄の花園』と『いのちの停車場』。『地獄の花園』は公開後最初の土日2日間で8万7000人を動員し、興行収入は1億1900万円でランキング3位を獲得。『いのちの停車場』も動員数13万5000人、興行収入1億4800万円でランキング初登場1位を獲得し、好スタートを切った。前者には広瀬アリス(26才)が、後者には妹の広瀬すず(22才)が出演し、対極的な両作が話題となっているが、姉妹の俳優としての“違い”について、映画や演劇に詳しいライターの折田侑駿さんが解説する。

 * * *
 広瀬アリスと広瀬すずが出演し、話題を呼んでいる映画『地獄の花園』と『いのちの停車場』。封切りから4週目に入った現在も、作品を観るために映画館へ足を運ぶ人が増え続けているようだ。2作はまったく異なるタイプの対極的な作品であるため、はしごして楽しむ人も多い印象だ。

『地獄の花園』は、お笑い芸人や俳優としてだけでなく、脚本家の顔も持つバカリズム(45才)が手がけたシナリオを、PerfumeやサカナクションなどのMVを手がけてきた関和亮(45才)が監督したもの。日本中の“ヤンキーOL”たちが抗争を繰り広げるという奇想天外な物語だ。

 素敵なOLライフに憧れる主人公の直子の職場に、カリスマヤンキーOLの蘭が中途採用されたことをきっかけに、あちこちからヤンキーOLたちが蘭に挑戦を挑みにやって来る。ひょんなことから蘭と仲良くなったカタギのOLである直子も、“地上最強のOL”の座をかけた抗争に巻き込まれてしまう。直子役を永野芽郁(21才)が、蘭役を広瀬アリスが演じており、本作において広瀬アリスは、物語が動くきっかけとなる重要な役どころに配されている。

 一方の『いのちの停車場』は、医師で小説家の南杏子による同名小説を、『八日目の蝉』(2012年)などの成島出監督(60才)が吉永小百合(76才)を主演に迎えて映画化したもの。主人公である女性医師が直面する在宅医療の現場から、“命のあり方”が見えてくる作品だ。

 東京の救命救急センターで働いていた医師の咲和子(吉永)が、故郷の金沢にある「まほろば診療所」で“在宅医”として活動をスタート。患者を訪問しての診療は咲和子にとって初めての経験で、“患者の生き方を尊重する”という「まほろば」の方針や、行く先々で出会うさまざまな患者とその家族に戸惑いながら、多様な“命のあり方”を知っていくことになる。本作で広瀬すずが扮するのは、「まほろば」で勤務する訪問看護師の星野麻世。新しい環境での再出発を果たす咲和子をサポートする役どころだ。広瀬姉妹のどちらもが、それぞれの作品において重要なポジションについているのである。

関連キーワード

関連記事

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
”クマ研究の権威”である坪田敏男教授がインタビューに答えた
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン