さらに、妻にとっては精神面でのメリットも大きい。
「元夫と連絡を取り続けなければならないことが、精神的に重荷に感じる女性も多い。特に小川さんのように夫に不貞をされた場合は、なおさら連絡は取りたくないもの。豊田さんときっぱり関係を断ちたいがために、一括払いにこだわった可能性も考えられます」(前出・北村さん)
相手に経済力があれば、メリットしかないように見える一括払いだが、落とし穴もあるという。
「一括で支払う際に多いのが、“追加で請求はしない”という条項を公正証書に残すこと。その場合、養育するほうが重い病気になったり事故にあったりして、追加の養育費が必要になっても請求することができません。また、離婚時に比べて夫の収入が増えた場合、通常の月額払いであれば養育費の増額を求めることもできますが、一括払いの場合は、あとから増額してもらうことはできません」(前出・北村さん)
東大医学部卒の超エリートでベンチャー実業家の豊田氏の場合、今後収入が上がっていくことも十分に考えられる。しかし、小川アナには“将来得られるかもしれないお金”よりも、大事にしたい気持ちがあったようだ。
「小川さん自身も年収は億単位だと言われていますし、豊田さんからの巨額の財産分与もあるはず。養育費の一括払いを求めた背景には、“今後はあなたに頼らない”という強い意志があったのかもしれません」(前出・小川の知人)
離婚協議の中で、どういった結論に至ったかはわからないが、小川アナの母として女性としての強い意志が垣間見られる離婚交渉だったと言えるだろう。