芸能

不倫ドラマ乱立 “してる側”から“される側”へ、テーマが変換

(番組ホームページより)

不倫がテーマの3作品が放送中(番組ホームページより)

 恋愛もののドラマや映画のなかでも、“道ならぬ恋”を描く不倫ものは、ある時期から定番のテーマとなっている。家族や社会的立場をなげうってまで恋を貫く主人公たちに、ときに視聴者は心を動かされる──。ところが、近年はこの「不倫ドラマ」にある変化が起きているようだ。ドラマオタクを自称するエッセイストの小林久乃氏が、今夏放送中の「不倫もの」深夜ドラマ3作をきっかけに考察する。

 * * *
 ふとラテ欄を見返すと、夏ドラマには不倫ドラマが3作も放送されていることに気づいた。いくら夏が「恋の季節」だなんだと言われても、一挙に3作は稀なこと。ドラマ界だけではなくて、一般の恋愛観にも何か起きているのだろうか。

 その3作品を何話か視聴してみて、ひと昔前の不倫ドラマと比べてテーマが大きく変わっていることに気づいた。この現象をドラマオタクの視点と記憶を持って、分析してみたい。

“不倫をする私たち”を描いた平成まで

 過去作と現在作で圧倒的に違うのは、主演の役どころが不倫を“する側”から“される側”に変わったことだ。

“する側”で、みなさんの記憶にもまだ新しい作品といえば『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』(フジテレビ系、2014年)だろう。平凡な主婦だった笹本紗和(上戸彩)が、偶然出会った教師・北野裕一郎(斎藤工)と恋に落ちていく様子を描いていた。清純派だった上戸さんが不倫をする役というギャップも、「(彩風に)北野先生!」がギラギラしていないぼんやりとした役だったことなど、何かと見応えのある作品だった。

関連キーワード

関連記事

トピックス

真美子さんが“奥様会”の写真に登場するたびに話題に(Instagram /時事通信フォト)
《ピチピチTシャツをデニムジャケットで覆って》大谷翔平の妻・真美子さん「奥様会」での活動を支える“元モデル先輩ママ” 横並びで笑顔を見せて
NEWSポストセブン
「全国障害者スポーツ大会」を観戦された秋篠宮家・次女の佳子さま(2025年10月26日、撮影/JMPA)
《注文が殺到》佳子さま、賛否を呼んだ“クッキリドレス”に合わせたイヤリングに…鮮やかな5万5000円ワンピで魅せたスタイリッシュなコーデ
NEWSポストセブン
クマによる被害が相次いでいる(左・イメージマート)
《男女4人死傷の“秋田殺人グマ”》被害者には「顔に大きく爪で抉られた痕跡」、「クラクションを鳴らしたら軽トラに突進」目撃者男性を襲った恐怖の一幕
NEWSポストセブン
遠藤
人気力士・遠藤の引退で「北陣」を襲名していた元・天鎧鵬が退職 認められないはずの年寄名跡“借株”が残存し、大物引退のたびに玉突きで名跡がコロコロ変わる珍現象が多発
NEWSポストセブン
本拠地で大活躍を見せた大谷翔平と、妻の真美子さん
《スイートルームを指差して…》大谷翔平がホームラン後に見せた“真美子さんポーズ”「妻が見に来てるんだ」周囲に明かす“等身大でいられる関係”
NEWSポストセブン
相撲協会と白鵬氏の緊張関係は新たなステージに突入
「伝統を前面に打ち出す相撲協会」と「ガチンコ競技化の白鵬」大相撲ロンドン公演で浮き彫りになった両者の隔たり “格闘技”なのか“儀式”なのか…問われる相撲のあり方
週刊ポスト
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《「策士」との評価も》“ラブホ通いすぎ”小川晶・前橋市長がXのコメント欄を開放 続投するプラス材料に?本当の狙いとは
NEWSポストセブン
女性初の首相として新任会見に臨んだ高市氏(2025年10月写真撮影:小川裕夫)
《維新の消滅確率は90%?》高市早苗内閣発足、保守の受け皿として支持集めた政党は生き残れるのか? 存在意義が問われる維新の会や参政党
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月25日、撮影/JMPA)
《すぐに売り切れ》佳子さま、6万9300円のミントグリーンのワンピースに信楽焼イヤリングを合わせてさわやかなコーデ スカーフを背中で結ばれ、ガーリーに
NEWSポストセブン
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
《安倍晋三元首相銃撃事件・初公判》「犯人の知的レベルの高さ」を鈴木エイト氏が証言、ポイントは「親族への尋問」…山上徹也被告の弁護側は「統一教会のせいで一家崩壊」主張の見通し
NEWSポストセブン
女優・八千草薫さんの自宅が取り壊されていることがわかった
《女優・八千草薫の取り壊された3億円豪邸の今》「亡き夫との庭を遺してほしい」医者から余命宣告に死の直前まで奔走した土地の現状
NEWSポストセブン
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン