新型コロナウイルス対策で「路上飲み」自粛を求める東京都のポスター(時事通信フォト)

新型コロナウイルス対策で「路上飲み」自粛を求める東京都のポスター(時事通信フォト)

「オリンピック最高!」

 歌舞伎町、新宿東宝ビル(旧コマ)横のペットショップから花道通りへの細い道、声をかけた筆者をテレビクルーかなにかと間違えたのか、座り込んで抱き合う若いカップルが声をあげる。お酒が入っているのか、真っ昼間からゴキゲンだ。新宿の人出もかなりのもの、デパートも飲食店も活気を取り戻している。

「DVDあるよ、DVD」

 いつもの裏ビデオを売るおじさんが声を掛けてくる。それにしても夏休みは稼ぎ時なのか売り子の人数が多い。歌舞伎町の各所、都合5人から「DVD」の声を掛けられた。全員あごマスク、話しかけて欲しくないのだが――というか歌舞伎町はホストも含めマスクの着用マナーがゆるい。ただ、歌舞伎町を含め新宿はマスクマナーを除けば都から散々目をつけられたからかマシ、渋谷の人出はもっと凄かった。そのはしゃぎっぷりは驚くばかり。

「慣れちゃったというか、もう誰も気にしてないんじゃないですか」

 ハチ公前の木陰で器用にタブレットを駆使するサラリーマンの若者に声をかけるとこの返事、リモートワークは許されていないという。

「ITですけど、出社ですよ」

 コロナ禍でも出社ということで大変だ。渋谷スクランブル交差点は若者たちの集団がひっきりなしに行き交っている。緊急事態宣言など、都心の繁華街に繰り出す人々にしてみれば知ったことではないということか。各飲食店もそれなりの客入り、地方の人からすれば驚きかもしれないが、本当に都心の人出は凄い。とくに渋谷はコロナ前に戻ったかのようだ。

「こいつ誕生日なんですよ、祝ってください!」

 宮下公園周辺は外飲みのメッカ、夜になるとさらに元気はつらつの若者たち。数人が誕生パーティーなのか見回りの職員に絡んでいる。こうした職員による声掛けは行われているが効果は薄い。オリンピック開幕後は指導もしづらいのだろうか、カラフルな酎ハイやカクテルの缶が撃墜マークのように並んでいる。こうした外飲みは渋谷に限らず都内各所で見られた。道玄坂の雑居ビルから乾杯の音頭と大はしゃぎの声、何が行われているかは容易に想像できる。聞けば埼玉や栃木、群馬といった関東近郊からの越境組も多く、夏休みだからか中高生も多い。

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