芸能

高田文夫氏「才能が周りに幸福感を与えるのはスポーツも芸能も同じ」

日大芸術学部出身の喰始、三谷幸喜、宮藤官九郎について

日大芸術学部出身の喰始、三谷幸喜、宮藤官九郎について

 放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、日大芸術学部出身の、人々を幸せにする才能ある人たちについてつづる。

 * * *
 喰始(たべはじめ)、私、三谷幸喜、宮藤官九郎ときいてピーンと来た人は相当の江古田通である。共通点は日大芸術学部からコント作家(放送作家)になり40歳を前に世に名前を出してとっとと次の世界へ行った連中である。

 何しろ私が業界に入った頃は、早大OBが日本の大衆文化を作っているという顔をしていて、天才コント作家だった青島幸男は「こんな商売、30過ぎてやってられねぇだろ。40になったら『台本(ほん)書き』よりディレクターの方が若くなってさ。やだよペコペコ頭下げて台本直すの」。

 30までに売れて、その名前で青島とか野末陳平みたいに政治家になるか、野坂昭如みたいに小説家になるか、永六輔や大橋巨泉のようにテレビ・ラジオのパーソナリティになるかしかないといつも早大勢は力説していた。

〈テレビ第一世代〉の説を鵜飲みにした第二世代の日芸勢。ちなみに喰始は私の1学年上で、大学生の頃より〈天才ギャグ作家〉としてマスコミを賑わしていた。すぐに売れて自分で劇団を創り「WAHAHA本舗」主宰として今でもすべての爆笑舞台の作演出をつとめる。

「40過ぎて何とかならない奴は、50になろうが60になろうが芸人も作家も何とかなる訳がない」と言われつづけ「30代で才能を認められない奴は芸界を去れ」。青島は「才能無い奴ァ田舎へ帰れ」と小気味良かった。

 私も40まで朝から晩まで台本を書き、40からラジオパーソナリティになり以来33年間生放送を喋りまくっている。

 努力家・三谷幸喜はバラエティからみごとドラマの脚本家として大成。

 高校時代から私のそばへ来てコントをみせていたクドカンこと宮藤官九郎は『あまちゃん』『いだてん』で今や国民的作家であり“グループ魂”の人気バンドマンである。役者としての評価も高い。

 才能が人を幸せにする。五輪も同様、スポーツも芸能も才能が周りに幸福感を与える。

関連記事

トピックス

小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン