胸鎖乳突筋の状態をセルフチェック
まずは状態を確認するところから。
「自分で確かめるのが難しい場合は、家族や友人に写真を撮ってもらうといいでしょう。ひとりで確認したい場合は、頭の後ろとかかとを壁につけて立ってください。このとき、お尻が壁につかない人は首が前に出ていて、胸鎖乳突筋が弱っています」
胸のストレッチ
前につき出た頭部を正しい位置に戻すために効果的なのが、胸のストレッチだ。
「スマートフォンを長時間見たり、料理や掃除などで背中が丸まると、胸の筋肉が固まり猫背になってしまいます。そうすると、頭部が前傾し、胸鎖乳突筋が正しいポジションからずれてしまう。その状態のまま胸鎖乳突筋に負荷がかかると、首回りの筋肉全体に歪みが生じ、フェイスラインが崩れるのです」
背中を鍛えるエクササイズ
頭部を前から支える胸鎖乳突筋と対になるように、後ろから頭部を支えている筋肉がある。それは、肩から首にかけてついている「僧帽筋」、背中から腰にかけてついている「広背筋」だ。
これらの筋肉が育っていないと、頭部が前傾し、胸鎖乳突筋が伸びたままに。ゴムを引っ張り続けているような状態のため、柔軟性が失われ筋肉が弱ってしまうのだ。
「胸や背中の大きな筋肉から動かすことで全身がほぐれて首も動かしやすくなります。石原さとみさんも、胸鎖乳突筋のために背中の筋肉も積極的に鍛えているそうです」
胸のストレッチから続けて立って行ってもいいが、椅子を使うことで、背中の筋肉に意識を向けやすくなると、玉置さんはアドバイスする。
「立ったままだと重心が下半身に置かれるので、背中の筋肉だけを意識するのが難しい。椅子に腰かけたり、あぐらをかいたりして、下半身を安定させるとよいでしょう」