1年目は活躍できなくても2年目で飛躍する選手は多い

「斎藤と同じように、甲子園で大活躍した線の細い投手といえば、桑田真澄(PL学園→巨人→パイレーツ。現・巨人投手チーフコーチ補佐)が思い出されます。当初、早大進学を表明していたが、巨人に1位指名されてプロ入りした。密約説なども疑われましたが、桑田真澄の野球人生を考えた場合、高卒でプロ入りして正解だったでしょう。1年目こそ2勝に終わりましたが、2年目に15勝を挙げて沢村賞と最優秀防御率を獲得。4年目までに44勝をマークしています。少なくとも大学に行っていたら、この分の勝ち星はなかった」

 斎藤や桑田と同じ甲子園の優勝投手である松坂大輔は、横浜高校から西武に入団。1年目から3年連続最多勝に輝き、4年で51勝を記録した。高校3年の時に春夏連覇を果たした大阪桐蔭高校の藤浪晋太郎は阪神入団1年目から3年連続2桁勝利、4年で42勝している。甲子園で斎藤と投げ合った田中将大は楽天に入って、4年で46勝を挙げた。

「平成で高卒1年目から2桁勝ったのはこの3人だけですから、斎藤が高卒1年目から活躍したかどうかは未知数です。しかし、桑田の例もありますし、ヤクルトの奥川恭伸は1年目こそ1試合のみの登板でしたが、2年目の今年は9勝を挙げている。

 他にも涌井秀章(西武)は1勝→12勝、前田健太(広島)は1軍登板なし→9勝、松井裕樹(楽天)は4勝→3勝33セーブ、山本由伸(オリックス)は1勝→4勝32ホールドと、高卒2年目に飛躍した投手はたくさんいます。もし斎藤が高卒からプロ入りしたら、2年目、3年目辺りから活躍したかもしれない……と夢想してしまいますね。

 プロと大学では体へのサポート体制も全然違いますし、大学時代の故障も避けられたかもしれない。そんな意味のない妄想をしてしまうほど、斎藤佑樹という投手には魅力がありました」

 2006年夏に日本中を沸かせてから15年。10月17日のオリックス戦(札幌ドーム)の引退試合を最後に、1人のスターがマウンドを降りる。

関連記事

トピックス

新恋人A氏と交際していることがわかった安達祐実
《“奇跡の40代”安達祐実に半同棲の新パートナー》離婚から2年、長男と暮らす自宅から愛車でカレを勤務先に送迎…「手をフリフリ」の熱愛生活
NEWSポストセブン
イベントの“ドタキャン”が続いている米倉涼子
「押収されたブツを指さして撮影に応じ…」「ゲッソリと痩せて取り調べに通う日々」米倉涼子に“マトリがガサ入れ”報道、ドタキャン連発「空白の2か月」の真相
NEWSポストセブン
明治、大正、昭和とこの国が大きく様変わりする時代を生きた香淳皇后(写真/共同通信社)
『香淳皇后実録』に見当たらない“皇太子時代の上皇と美智子さまの結婚に反対”に関する記述 「あえて削除したと見えても仕方がない」の指摘、美智子さまに宮内庁が配慮か
週刊ポスト
元従業員が、ガールズバーの”独特ルール”を明かした(左・飲食店紹介サイトより)
《大きい瞳で上目遣い…ガルバ写真入手》「『ブスでなにもできないくせに』と…」“美人ガルバ店員”田野和彩容疑者(21)の“陰湿イジメ”と”オラオラ営業
NEWSポストセブン
「ガールズメッセ2025」の式典に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月19日、撮影/JMPA)
《“クッキリ”ドレスの次は…》佳子さま、ボディラインを強調しないワンピも切り替えでスタイルアップ&フェミニンな印象に
NEWSポストセブン
結婚へと大きく前進していることが明らかになった堂本光一
《堂本光一と結婚秒読み》女優・佐藤めぐみが芸能界「完全引退」は二宮和也のケースと酷似…ファンが察知していた“予兆”
NEWSポストセブン
売春防止法違反(管理売春)の疑いで逮捕された池袋のガールズバーに勤める田野和彩容疑者(21)
《GPS持たせ3か月で400人と売春強要》「店ナンバーワンのモテ店員だった」美人マネージャー・田野和彩容疑者と鬼畜店長・鈴木麻央耶容疑者の正体
NEWSポストセブン
日本サッカー協会の影山雅永元技術委員長が飛行機でわいせつな画像を見ていたとして現地で拘束された(共同通信)
「脚を広げた女性の画像など1621枚」機内で児童ポルノ閲覧で有罪判決…日本サッカー協会・影山雅永元技術委員長に現地で「日本人はやっぱロリコンか」の声
NEWSポストセブン
三笠宮家を継ぐことが決まった彬子さま(写真/共同通信社)
三笠宮家の新当主、彬子さまがエッセイで匂わせた母・信子さまとの“距離感” 公の場では顔も合わさず、言葉を交わす場面も目撃されていない母娘関係
週刊ポスト
タンザニアで女子学生が誘拐され焼死体となって見つかった事件が発生した(時事通信フォト)
「身代金目的で女子大生の拷問動画を父親に送りつけて殺害…」タンザニアで“金銭目的”“女性を狙った暴力事件”が頻発《アフリカ諸国の社会問題とは》
NEWSポストセブン
鮮やかなロイヤルブルーのワンピースで登場された佳子さま(写真/共同通信社)
佳子さま、国スポ閉会式での「クッキリ服」 皇室のドレスコードでは、どう位置づけられるのか? 皇室解説者は「ご自身がお考えになって選ばれたと思います」と分析
週刊ポスト
Aさんの左手に彫られたタトゥー。
《10歳女児の身体中に刺青が…》「14歳の女子中学生に彫られた」ある児童養護施設で起きた“子供同士のトラブル” 職員は気づかず2ヶ月放置か
NEWSポストセブン